ROV水中ドローンを開発する水龍堂が海洋調査の未来を切り開く

水中ロボットの未来を切り開く株式会社水龍堂

2022年3月、東京都大田区に新たに登場した株式会社水龍堂は、ROV（遠隔操作型無人潜水機）及び水中ドローンの開発、製造、販売を手がけ、国内の海洋調査やさまざまなインフラの維持管理に貢献することを目的としています。

水龍堂の代表を務めるのは、長年にわたり海洋調査機器の販売及びサポートを行ってきた佐藤友亮氏。彼は現在、一般社団法人日本ROV協会のROV技能認定教官養成士としても活躍しています。この経験をもとに、水龍堂は現場での需要に応じた機材の提供を目指し、着実に成長を遂げています。

設立背景

近年、海洋資源の利用だけでなく、陸上のインフラ維持管理も重要な課題となっています。特に、洋上風力発電のメンテナンスや、古くから使われているダムや橋梁、下水道の点検が求められています。しかし、これまでの従来技術による点検方法ではコストがかかり、また、潜水士の減少という問題も抱えています。

このような背景から、ROVや水中ドローンといった先進的な調査機材の需要が急増しているのです。しかし、現在、日本国内で実際のフィールドに適応した水中調査機器を開発・販売する企業は少なく、多くが輸入に依存しているため、価格が高止まりしているのが現状です。

水龍堂の取り組み

水龍堂は、こうした市場のニーズに応えるため、特に水中インフラの長寿命化に寄与する計測技術の開発と普及に努めています。ROVや水中ドローンを通じて、海洋調査やインフラ維持管理の新たな可能性を提供し、コスト削減にも寄与できることを目指しています。

2022年9月には、各種海洋調査機器の販売を開始する予定であり、今後の展開が期待されています。これにより、日本国内での水中調査技術の革新に貢献し、さらなる市場拡大も視野に入れています。