Portugal. The Man、10作目アルバム『SHISH』で新たな音楽の探求へ

Portugal. The Manが新作アルバム『SHISH』をリリース

オルタナティヴ・ロックバンド、Portugal. The Man（ポルトガル・ザ・マン）が、彼らの10作目のスタジオアルバム『SHISH』をリリースしました。アラスカの寒い土地で生まれ、現在はポートランドに拠点を置くこのバンドは、音楽活動と共に社会活動にも積極的に取り組んでいます。今回のアルバムは、彼らの音楽的な旅の中で重要な位置を占める作品となっており、自己の内面と思索への探求が色濃く反映されています。

アルバムのテーマとメッセージ

『SHISH』は、特に人生を築き、人との関わりを深め、土地を育むことをテーマにしたメッセージが込められています。フロントマンのジョン・ガーリーは、4年前に娘フランシスが希少な遺伝性疾患と診断された経験から得た教訓を用いて、これまで以上に率直な言葉で表現しています。

「必要なものだけを取り、他者を思いやり、学びを分かち合う」という哲学が、彼の父から受け継がれ、アルバムの根底に流れるテーマとなっています。アルバム全体が、一つのメッセージを伝えるために綿密に構成されており、リスナーに深い感動を与える作品です。

制作の裏側

本作は、ガーリーの自宅スタジオで制作され、共同プロデューサーにはかつてバンドのサポートドラマーを務めたケーン・リチョットが名を連ねています。過去には多くの名プロデューサーと組んできたガーリーですが、今回はより少人数での制作体制を選び、自身の感性を集約した音楽を追求しました。アラスカの地名や象徴に由来する楽曲が多く含まれ、特に「Denali」や「Father Gun」などが印象的です。ポップ、サイケデリック、ソウル、プログレなど多岐にわたる音楽的ルーツが融合し、まさに「ジャンルを超えた探求」が体現されています。

ツアー計画

新アルバムを引っさげて、Portugal. The Manは「デナリ・ヘッドラインツアー」を11月6日にポートランドでスタートします。ポートランドやロサンゼルスの公演はすでにソールドアウトとなっており、特別企画「The Lords of Portland Present Portugal. The Man」では、小規模な会場での特別セットやカバー曲、限定グッズ販売などのユニークな内容も予定されています。さらに、2026年にはUKやヨーロッパでのツアーも決定しており、今後の活動がますます楽しみです。

Portugal. The Manの魅力

Portugal. The Manは、2006年のデビュー以来、9枚のスタジオアルバムを発表し、数々の音楽賞を受賞している実力派バンドです。彼らの音楽には、社会正義を実現するための活動にも力を入れる姿勢が反映されており、その音楽だけでなく影響力も大きな存在です。前作『WOODSTOCK』が米RIAA認定のプラチナアルバムを獲得したことでも知られ、バンドはその名声を確立しました。

新たなアルバム『SHISH』を通じて、Portugal. The Manは再び自己の音楽の核心へと踏み込んでおり、これからの展開が注目されます。リリースに関する詳細は、彼らの公式ウェブサイトやSNSにてご確認ください。