北海道初の屋内点検ドローン「Terra Xross 1」が下水道点検を実施
テラドローン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)は、2026年3月30日に北海道にて、自社で開発した屋内点検用ドローン「Terra Xross 1」を用いて下水道管のデモ点検を成功させました。この取り組みは、北海道内初の試みであり、ドローンを利用した下水道管の点検が可能であることを示しました。
実施の背景
日本国内ではインフラの老朽化が進んでおり、その点検効率化が急務とされています。特に下水道管は非GPS環境である暗所に位置し、従来の手法では作業者の安全が確保しづらく、効率性にも課題が存在していました。具体的には以下のような問題があります。
1. 危険な作業環境
水位が高い、大口径の配管(直径2m以上)の場合、従来のロボット(カメラ車)が使用できず、作業員が直接潜入する必要がありますが、潜入環境は酸素欠乏や硫化水素中毒の危険が伴います。そのため、作業者の安全確保が重要な課題となっています。
2. 技術的な制約
暗所での点検には、位置安定に難があり、一般的なドローンでは精度が保てませんでした。さらに、屋内点検専用のドローンは高額で、導入が難しいというハードルも存在しました。
「Terra Xross 1」の特徴
テラドローンが開発した「Terra Xross 1」は、これらの課題に対する新たなソリューションを提供します。
安全かつ簡単な操作性
「Terra Xross 1」は、独自のLiDARセンサーと4Kカメラを搭載しており、非GPS環境でも安定した飛行が可能です。これにより、安全に点検を行うことができます。これまでの高難易度な点検も簡単に達成可能です。
コストパフォーマンスの向上
競合他社の製品と比較して約3分の1の価格で提供され、導入のハードルを大きく下げることに成功しました。高機能でありながら、手頃な価格で点検市場への入り口を広げます。
高品質なデータ収集
高性能なカメラを使用し、暗所でも異常個所を非常に鮮明に捉えることができます。
実施概要
今回のデモでは、「Terra Xross 1」を使って北海道内の下水道管(地下20〜30m、直径5mの大口径)での飛行を行い、安定した飛行と高品質な映像取得が確認されました。この成果により、危険を伴う下水道点検の省力化と安全性の向上の可能性が実証されました。
各社の役割
デモ点検には、テラドローン、北海道グリーンメンテナンス、ドリームベースの3社が連携し、それぞれの専門性を活かした取り組みが行われました。どの企業も、インフラ点検の必要性を痛感し、異なる視点で貢献しています。
今後の展望
テラドローンは、「Terra Xross 1」を全国の自治体やメンテナンス企業に広め、インフラ点検業界のデジタルトランスフォーメーションを進めていくとしています。現場のニーズに応じた機体の開発と改善を重ね、誰もが安全に簡単にインフラ点検を行える社会の実現を目指します。
代表者のコメント
テラドローン代表の徳重徹氏は「この度の成功により、従来困難だった点検も、『簡単かつ質の高い』方法で可能であると評価をいただき大変嬉しく思います。このモデルの全国展開に向け、インフラ点検の未来を変革していきます」とコメント。
一方で、北海道グリーンメンテナンスの三影玲王氏は、「ドローンによる点検は従来の目視点検ではカバーできなかった分野の可視化として非常に有効です」とし、データ解析の重要性を指摘しました。
結論
「Terra Xross 1」の成功を受け、工業やインフラ点検の現場におけるドローンの役割がますます重要になっていることが明らかになりました。安全性と効率性を兼ね備えたこの技術が、未来のインフラ維持管理にどのように貢献するのか、今後の動向が期待されます。