クオンクロップが1.2億円の資金調達を成功
クオンクロップ株式会社(東京都千代田区)は、プレシリーズAラウンドとして総額1.2億円の第三者割当増資を完了したことを発表しました。この資金調達により、創業以来の累積調達額は2億円を超え、企業の成長を加速させる新たな一歩を踏み出しました。
企業のビジョン
クオンクロップは「次世代に多様かつ持続可能な食と農をつなぐ」というミッションを掲げています。食品バリューチェーンにおけるサステナビリティデータ分析を駆使し、事業価値を高めるためのSaaSのリーディングカンパニーを目指しています。
特に注目されるのは、提供する「Myエコものさし」というサービスです。このプラットフォームは、食品開発に直結するデータ分析を効率的に行い、企業のサステナビリティ活動を加速することを可能にします。
資金調達の目的
今回調達した資金は、「Myエコものさし」の生成AIを用いたデータ分析やSaaS機能の開発に使われる予定です。また、顧客への導入支援に必要な専門人材の採用にも力を入れる計画です。
Myエコものさしとは
「Myエコものさし」は、国内外の規格やガイドラインに基づいた科学的な分析を活用し、事業者の商品や原材料の環境への影響を可視化するツールです。このサービスは、食品メーカーやホテル、外食産業、生産者など、食品バリューチェーンに関わる広範な企業に利用されています。
2022年10月に試行版をリリース以来、商品単位や原材料単位でのサステナビリティ指標の可視化を進めており、生成AIを駆使した商品レシピの開発支援機能も追加されるなど、機能を拡充してきました。
事業の拡大
最近1年で取り扱い案件数が倍増し、クオンクロップは業務の成長を成し遂げています。今後も提供する機能やユーザー企業の拡大を目指し、さらなる成長と社会的な影響の最適化に努めることを誓っています。
投資家からの期待
今回の資金調達には、One Capital株式会社や農林中金キャピタル株式会社、インクルージョンジャパン株式会社などからの出資が参加しています。
One Capitalの志水優太氏は、「環境にも良い食材を提供することが重要だ」とし、クオンクロップの取り組みへの期待を寄せました。農林中金キャピタルの和田透氏も、「Myエコものさし」は革新的なサービスであり、今後のESG戦略を推進する可能性を秘めていると述べました。
インクルージョンジャパンの竹丸淳志氏も、クオンクロップの取り組みを支援し続け、自社もその成長を願っていると強調しました。
代表の言葉
クオンクロップの代表取締役社長、北垣卓氏は、今回の資金調達にお礼を述べ、食と農のサステナビリティ課題への取り組みが社会全体に大きなインパクトを与えると期待を寄せています。今後、この資金を活用し、国内外の顧客ニーズに応えるための機能拡充を進めていく考えです。
企業概要
クオンクロップは、食品分野のサステナビリティ指標を可視化する「Myエコものさし」を開発・運営しており、幅広いビジネスに展開しています。今後の成長が期待されるこの企業の動向から目が離せません。