名古屋グランパスがスタートアップ企業「VRTalk株式会社」と協力し、新たな観戦体験を提供する実証実験を行うことが決まりました。この取り組みは、愛知県と株式会社eiiconが進める「あいちデジタルアイランドプロジェクト」に基づきます。
アプローチの目的は、スタジアムに足を運ぶ観客にとって「迷わない」観戦体験を提供することです。多くの観客が集まる中で、入場時の座席確認、トイレや売店の場所、イベントスケジュール、さらに外国語の対応など、実際に来場する人々のさまざまなニーズがあります。これらの対応は通常、スタッフによって行われていますが、限られた人数での対応においては不十分な場合もあります。
今回の実証実験では、先端のデジタル技術を活用して、より効果的にサポートできる体制を築くことを目指します。特に、初めてスタジアムを訪れる人や外国人、高齢者など多様な観客に対しても、快適な観戦環境を提供できることが重要です。この新しい試みは、これまでの観戦スタイルを一新し、スタジアムでの体験をよりスムーズに、さらには楽しくすることでしょう。
この実証実験の具体的な進行は、2025年10月に計画を策定し、11月からは実際に試験がスタートします。そして、2026年の3月には成果報告会を予定しています。これによって、観客がどのように新しいデジタル体験を利活用していくのかを見守ることになります。
VRTalk株式会社の概要
VRTalk株式会社は、東京都渋谷区に本社を置く未来型スタートアップ企業です。VR/ARおよび生成AIを駆使したデジタルツインソリューションの開発に焦点を当て、製造業や観光、教育、建設分野において、空間のデジタル化を推進しています。AIとの統合により、現場案内や設備管理、研修支援などのサービスを展開し、次世代のインタラクティブな体験を提供するべく、ビジネスと社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えるプラットフォームの構築を目指しています。
あいちデジタルアイランドプロジェクト
愛知県が推進するこのプロジェクトは、2030年に向けての革新的事業やサービスのオープンイノベーションフィールドとして位置づけられています。そして、2026年に開催されるアジア競技大会を見据え、地域内外から先端デジタル技術をもつ企業を誘引し、実証の取組を促進します。これにより、今回のVRTalkとの実証実験はその大きな一環となるのです。
今後の展開には多くの期待が寄せられており、名古屋グランパスとVRTalkの取り組みは、競技観戦の新たなスタンダードを築く試みとなることでしょう。果たして、スタジアムでの観戦はどのように変化していくのか、その進行を自分の目で確かめることができる日が待ち遠しいですね。