日立製作所が提供する新機能で移動支援の強化
株式会社日立製作所は、鉄道事業を対象にした移動制約者への案内業務支援サービスに新たに乗務員向けのオプション機能を追加し、2026年7月13日からの提供開始を発表しました。このサービスは、車いすや白杖を利用するお客様への列車乗降介助を、スマートデバイスを活用して円滑に行うためのものです。新機能は、特に運転士に焦点を当てて設計されており、ワンマン運転の際に発車時刻直前にポップアップ表示やアラーム、音声メッセージで介助終了の確認を促す仕組みを作りました。
新機能の背景と重要性
近年、運営コスト最適化や乗務員不足への対応として、鉄道事業者はワンマン運転を導入または検討しています。ワンマン運転では、運転士がホームでの安全確認やドアの開閉、乗車促進音の再生を行うため、業務負荷が増加します。その結果、運転士が移動制約者の乗降介助の状況を把握しきれず、必要な介助が完了しないまま列車を発進させてしまうリスクが生じていました。このリスクを回避し、運転士の負担を軽減することは、今後の都市部における鉄道運行の中で非常に重要な課題とされています。
2022年から開始された移動制約者ご案内業務支援サービスは、口頭や紙媒体でのやり取りが中心だった業務を電子化し、多くの鉄道事業者における業務効率の改善と心理的負担の軽減に寄与してきました。新たに追加されるオプション機能は、駅係員だけでなく乗務員へのサポートも拡大し、安全性向上に貢献します。
具体的な機能とその利点
追加された乗務員向けオプション機能は、駅係員が登録した介助予定データと連携して運用されます。運転士が使う業務用スマートデバイスを通じて、介助確認が支援されます。この機能は、以下の特長を持ちます。
1. 音声機能を活用した確認作業
・ワンマン運転では、運転士がドアの操作などを担当するため、視覚による確認の負担が大きくなります。この機能では、スマートデバイスの音声機能を使用することで、視覚情報に頼らない確認が行えるようになります。具体的には、次の駅で乗降介助が必要なお客さまの情報を音声メッセージとして通知し、介助が終了した状況もアナウンスします。
2. 確認漏れの防止
・発車時刻が迫ると、介助終了確認を促す音声メッセージが繰り返し流れ、確認が完了するまでこれを継続します。この仕組みは、確実な介助終了の確認を可能にし、運転士の心理的負担を軽減します。また、介助中の駅係員が降車する前に列車が発車してしまうリスクを防ぐことにも繋がり、安全運行をサポートします。
今後への期待
日立製作所の移動制約者ご案内業務支援サービスは、見えない所でのサポートを確実にするための取り組みの一環として、今後も進化し続けることでしょう。新機能の導入により、鉄道利用者、特に移動制約者にとってより安全で安心な環境が整うことが期待されます。これにより、運転士の心理的負担も大幅に軽減され、より多くの人々が鉄道を利用しやすくなる未来が見えてきます。
お問い合わせ情報
この機能やサービスについての詳細は、
日立の公式ウェブサイトをご確認ください。また、様々なお問い合わせには、日立製作所の社会システム事業部へ直接お問い合わせいただけます。