米国発ユニコーンDeelが日本市場に参入し企業サポートを強化

米国発ユニコーンDeelがついに日本上陸

米国に本社を置くスタートアップ、Deel Inc.が日本市場でのサービス提供を開始しました。Deelは、リモートでグローバルなチームを構築したい企業向けに、労務管理SaaSを提供します。具体的には、各国の法令や税制に則った契約書の作成や雇用・支払業務を行うためのプラットフォームを通じて、日本の企業の海外人材雇用をサポートします。

Deelの成り立ちと成長

2019年に設立されたDeelは、企業が世界中から人材を雇用するための雇用・コンプライアンスおよび給与支払ソリューションを提供してきました。その急成長により、EOR（Employer of Record）分野でのトップ企業としての地位を確立しています。現在、Deelは150カ国以上で6,000社以上の顧客にサービスを提供するまでになりました。

このプラットフォームを利用することで、企業は現地法人を設立することなく、わずか数分で海外の優秀な人材を雇用し、業務を委託できるようになります。また、給与計算や人事、福利厚生の管理など、グローバルチームの運営に必要な機能も備わっています。さらに、120以上の通貨での給与支払いも簡単に行えるため、国境を越えた支払いもスムーズになります。

日本市場での戦略

Deelの日本チームは、中島隆行氏がリードしています。彼は日本市場への進出において、日本の労働人口の減少やダイバーシティを重視した雇用の必要性を背景に企業の海外人材活用を担当しています。中島氏は「Deelは、日本企業の障壁を取り払い、海外人材を雇用する仕組みを提供していく」と語っています。

実際、すでにDeelを利用している企業もあります。株式会社ソラコムのHR責任者である玉川拓氏は、自社の海外展開がDeelのプラットフォームにより加速したと述べています。彼は、優秀な人材を海外の拠点を持たない国でも採用できるとするDeelの運営方法に高く評価しています。

パートナーシップの力

さらに、DeelはSOMPOホールディングスと提携し、グローバルな働き方の促進に取り組んでいます。SOMPOホールディングスのCDOである楢崎浩一氏は、「企業がどの国の人材でも採用できる世界を目指す」と語り、デジタル技術を活用した安心・安全な働き方を支援するパートナーシップドリブンの取り組みへと発展しています。

Deel のCEO、アレックス・ブアジズ氏は、「日本にはテクノロジー領域での重要性が高く、グローバルな人材を活用する機会を提供することで、国際的なプレゼンスを高めていきたい」と考えています。彼は日本市場での展開に期待を寄せています。

Deelがもたらす未来

Deelが提供するグローバルな雇用プラットフォームは、企業が迅速かつ効率的に人材を採用するための新たな可能性を開きます。Deelは、国境を越えた人材の流動性を高め、柔軟で多様な働き方を実現します。日本の企業にとっても、デジタル時代に対応した新しい雇用手法を追求する好機が訪れています。日本のテクノロジー業界におけるDeelの存在は、間違いなく未来への扉を開くことでしょう。