新たなビジネスモデルを生み出す、オールインクルーシブサロンの挑戦

株式会社ユーフォリオの挑戦

新型コロナウイルスの影響を受け、厳しい状況に置かれた理美容業界。その中で、東京都渋谷区を拠点とする株式会社ユーフォリオは、新たな戦略として『オールインクルーシブサロン Attina(アティーナ)』のフラッグシップ店を表参道にオープンしました。これは、会員制の完全定額サロンとして提供され、顧客の美容ニーズに応える新しい形のビジネスモデルを実現しています。

オールインクルーシブサロンとは

この新業態は2019年に恵比寿で始まりました。従来の美容院のシステムの枠を超え、月額23,000円〜35,000円という料金で、必要な美容サービスを受け放題という全く新しいサービス形態です。これにより、美容院が提供するすべてのメニューを、経済的な制約を気にすることなく、何度でも利用できるのが特徴です。

さらに、ユーフォリオは『顧客がコミュニティ化することの重要性』を強調。サロンの会員制度を通じて、顧客との信頼関係を深め、顔の見えるコミュニケーションを育むことに成功しています。コロナ禍においても、個別にヘアケア用キットを提供したり、オンライン授業を通じて顧客に美容情報を発信するなど、柔軟な対応を行っています。

３つのビジネスポイント

顧客コミュニティの構築

サロンでは、顧客同士が交流できる環境を整えたことで、リピーターを生み出しています。新型コロナウイルスの影響を受けた際も、顧客に特別な情報やサービスを届けることで、彼らの信頼を維持しました。

健康的なランチ提供

スタッフの健康を支援するため、全スタッフに健康的なランチを提供しています。この取り組みにより、外出による感染リスクを低減させつつ、働きやすい環境を整えているのです。

安定した経営基盤の確立

サブスクリプションモデルを採用することで、都度払いではなく安定した収入を確保しています。また、スタッフの教育にも力を入れ、顧客の期待に応える人材を育てている点も特徴です。

今後の展開

ユーフォリオは、これらの成功を基に国の各地域での展開を進めたいと考えています。美容室オーナーとの連携を強化し、全国的なプラットフォームの構築を目指しています。また、クラウドファンディングを通じて資金調達を行い、新業態のさらなる普及を図っています。既にクラウドファンディングでは開始からわずか5日で200万円を突破し、第一目標300万円も達成しました。

まとめ

『オールインクルーシブサロン Attina』は、一過性のビジネスモデルにとどまらず、美容業界全体のモデルケースとなることを目指しています。顧客、美容師、経営者の三者にとってのウィンウィンな関係を築くことで、美容業界の新たな可能性を開いていくでしょう。アフターコロナ時代において、この新しい形のサロンがどのように進化していくのか、今後が注目されます。