AIと金型加工の新時代を切り拓く
株式会社C&Gシステムズが新たに開発した「AI切削条件決定支援システム」が、金型および部品加工業界に革命を起こそうとしています。このシステムは、業界の熟練者の知識をAIが学習・分析し、未経験者でも簡単に切削条件を決定できることを目的としています。
CAM-TOOL V20.1の特徴
2024年4月にリリースされるCAM-TOOL(キャムツール)最新版「V20.1」では、データマイニング技術を駆使し、金型5軸制御マシニングセンターに対応したCAD/CAMソリューションを実現します。この最新バージョンには、岡山大学、MOLDINO、ゼノー・テックとの共同研究によって開発されたAIによる切削条件算出機能が搭載されています。
従来、適切な切削条件を選定するには、熟練者の長年の経験と暗黙知に依存していましたが、このシステムを活用すれば、ユーザーが選んだ材料や工具に対して、AIが自動で最適な切削条件を提供します。これにより、企業は技能継承の課題を克服し、効率よく生産性を向上させることが可能になります。
技術革新のヒストリー
本研究は2018年に始まり、「データマイニング手法による最適切削条件決定支援システム」の開発というテーマで進められてきました。ユーザーが持つ加工データをAIが学習し、加工条件を自動的に算出するため、機械学習による情報資産を構築することが可能になります。
また、従来の切削条件に加え、外部データを考慮した高度な加工条件の算出も目指して研究が進行中です。このように、業界のニーズに応える新たなシステムは、今後さらなる進化が期待されます。
INTERMOLD 2024での出展
C&Gシステムズはこの新機能を持つCAM-TOOL V20.1を、2024年4月17日から19日まで開催される金型・金属プレス加工技術の専門見本市「INTERMOLD 2024」に出展します。この場で、業界の最新技術やソリューションを多くの来場者に直接伝える機会が設けられています。
新バージョンは、45項目にもわたる機能開発が行われています。オペレーションや加工パスの最適化など、業界の要求に応えるための工夫がされています。特にツーリング干渉回避やモデリング機能の拡張が進められ、精度向上が図られています。
会社の概要
C&Gシステムズは2007年に設立され、資本金は5億円です。CAD/CAMシステムや生産管理システムの開発や販売、さらにはそのサポートも手がけています。顧客のニーズに応える高品質なサービスを提供しており、業界での信頼性も高まっています。会社の詳細や製品情報は、公式サイト(
C&Gシステムズ)で確認できます。
新しいAI切削条件支援システムにより、金型加工の生産性向上が期待される中、業界の未来に大きな光をもたらすことを心から願っています。