訪問看護の新たな試み、DCT推進に向けた業務提携が実現

新型コロナウイルスの影響が続く中、その必要性が高まっているのがDCT（分散型臨床試験）です。この新しい臨床試験のモデルは、医療機関への訪問をせず、患者の居住空間や療養施設で実施されます。それに伴い、DCTを支える訪問看護師に対する教育や人員確保の重要性が増しています。

このような背景の中、株式会社DCT Japanと株式会社CHCPホームナーシングが業務提携を結び、この分野での課題解決を目指すことが発表されました。DCT Japanは、親会社のインテグリティ・ヘルスケアが提供する疾患管理システムを基盤とし、DCTの実施に必要なインフラが整っています。

一方、CHCPホームナーシングは、全国200以上の訪問看護ステーションと1,000人以上の看護師をもち、訪問看護事業を強化しています。両社の強みを活かし、訪問治験の質を向上させる取り組みを進めます。

提携の具体的な内容には、看護師への治験教育や在宅治験業務の支援が含まれています。特に、GCP（Good Clinical Practice）に基づく教育を進めることで、看護師の専門性を引き上げ、より精度の高い治験を実施可能にすることが期待されています。

また、DCT Japanは、訪問看護における豊富な実績を持つ医療法人社団鉄祐会と協力して、訪問治験の基盤をしっかりと構築しています。このような体制により、治験を全国どこでもスムーズに実施できるようになるでしょう。

新型コロナウイルスの影響を受けている医療業界において、こうした取り組みは大いに注目されるべきです。地域においても質の高い医療サービスを提供するための新たな時代が到来しつつある中、この提携はその一翼を担うことになるでしょう。今後も両社の取り組みが、訪問治験の新たなモデルとして多くの医療機関や患者に希望をもたらすことを期待しています。