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白浜温泉の魅力を絵本で知る

白浜町が誇る白浜温泉。その歴史は古く、『日本書紀』や『万葉集』にも記され、天皇や貴族たちが訪れた由緒ある温泉地です。しかし、現代ではその素晴らしさを知る人が少ないのが実情です。そうした中で、白浜町は温泉の歴史を子どもから大人までが楽しんで学べる「絵本」として表現することを決定しました。それが「白浜温泉歴史絵本」です。

制作の背景

この絵本は、斉明天皇が行く約1360年前と昭和天皇が訪れた90年前の記念すべき年に合わせて、白浜温泉を再評価し、地域への愛着を深めることを狙いとしています。観光客だけでなく地元住民にも温泉について再認識してもらうため、この取り組みがスタートしました。それはただの観光促進にとどまらず、文化や歴史を未来に伝えていく役割も果たしています。

絵本の種類と特徴

大人向け絵本「ユザキノキセキ」

この絵本は、タイ・バンコク出身の青年が南紀白浜を訪れた際に体験した不思議な出来事を描いた大人向けの内容です。文と絵は砂塚美穂さんとWasin Kalfanapadoさんによるもので、32ページのオールカラーで構成されています。発行部数は220部で、販売価格は1,929円（税別）。販売先は南紀白浜観光局や町内の宿泊施設、お土産店などです。

幼児向け絵本「かなかなやまやま ななけむり～ん」

この絵本は、白浜温泉の7人の精霊たちが登場し、温泉の魅力を子どもたちに紹介します。2019年の絵本コンテストで最優秀賞を受賞した作品で、文と絵は岡本千佳さんが担当。32ページながら非売品として発行され、白浜町の幼児園や保育園で配布される予定です。

小学生向け絵本「七湯からのおくりもの」

小学校に通う女の子と男の子がタイムスリップし、白浜の歴史を学びながら冒険する物語です。発行数360部のこの絵本は、砂塚美穂さんが文を、近藤亜希子さんが絵を担当し、B5サイズで52ページ構成。白浜町立の小中学校にて無料配布が計画されています。

動画コンテンツの配信

絵本に基づく動画もYouTubeにて公開予定です。幼児向けのアニメーション動画と、大人向け絵本の英語版動画がそれぞれ準備されています。特にインバウンド向けの英語版動画は、海外からのお客様にも白浜温泉を理解してもらうための重要なツールとなるでしょう。

今後の展望

南紀白浜観光局では、これからも白浜温泉の歴史や魅力を幅広く伝えるための様々なコンテンツを積極的に発信していく予定です。温泉を楽しむだけでなく、その文化や歴史にも触れられる機会を提供することで、多くの人々がこの地域の魅力を再発見してくれることを期待しています。

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