QO株式会社が発表した新レポート「失われたオフタイムの自分主権」について
2024年8月28日、QO株式会社は「失われたオフタイムの自分主権」をテーマにした生活者見立て通信#001を発表しました。この定期レポートは、マーケティング戦略を立てる際に必要となるトレンドやインサイトを幅広くまとめ、現代の流行を掘り下げています。
現代人の動向
今回のレポートでは、特に現代人が抱える2つの動向に焦点を当てました。1つ目は、「暇なのに、忙しい」という現象です。
実際、2021年までの10年間において、月あたりの残業時間は40時間から22時間に減少した一方で、有給休暇の消化率は41%から60%へと大きく上昇しました。さらに、生活における「休養・くつろぎ」の時間も増加していますが、同時に「時間に追われている」という感覚を持つ人も増加し、66%に達しました。
このような現象から、時間に関する意識が変化していることが明らかになりました。多忙な現代人は、労働時間の短縮や休息の増加にもかかわらず、心の上では常に時間に追われていると感じているのです。
オフタイムの重要性
2つ目の動向は、オフタイムが侵食され、完全な休息時間が持てない現状にあります。2022年ごろから、SNSへのアクセスを制限するデバイス「ダムフォン」が流行し、アメリカでは1万5000台が完売しました。また、2022年に選ばれた流行語「ゴブリンモード」は、怠惰な時間の過ごし方を指し、多くの人が日常に疲弊していることを反映しています。
QOのマーケティングプランナーである土師氏と寺西氏は、このような動向について次のようにコメントしています。「現代社会では、対人ストレスやデジタル情報に影響されてオフタイムでさえも心が乱されており、自分を大切にする『自分主権』が失われています。デジタル社会において、休むことが難しい状況が続いているため、生活者は真に解決すべき課題が浮き彫りになっています。」
経済と社会への影響
QO株式会社は、今回の見立て通信を通じて、オフタイムの意義とそこに潜む課題を探求し、マーケティング活動に役立てるための提案も行っています。この調査が示すように、忙しさの影響で「自分主権」を取り戻すことができない現代社会において、企業やマーケターの役割も変わりつつあります。
レポートは、生活者のニーズと期待に応えるために、企業がどのようにアプローチすべきかについても言及しています。また、公式noteでは、生活者見立て通信に関するエッセンスやマーケティングプランナーの思考過程についても紹介されています。
【関連リンク】
公式note:
生活者見立て通信編集部こぼれ話
QO株式会社は、今後もこのようなインサイトを基に、読者に新しい視点を提供していく予定です。