新しい連携で訪問診療が変わる
福岡市に本社を置くクロスログ株式会社は、東京都千代田区のデンタルシステムズ株式会社が提供するクラウド型歯科用レセコン「POWER5G」と、訪問診療専用のスケジュール管理ソフト「CrossLog」が連携することを発表しました。この連携は、急速に高齢化が進む日本において、訪問歯科診療の需要増加に対応するための重要なステップです。
システム連携の必要性
近年、訪問歯科治療を行う医療機関では、診療スケジュールや患者情報を複数のシステムで管理することが一般的になっています。しかし、これにより、情報の重複入力や不整合が頻繁に発生し、医療スタッフの業務負担が増大し、診療の質にも悪影響を及ぼすケースが増えています。これが業務の非効率を生む大きな要因とされており、連携による問題の解決が求められています。特に、限られた人員のなかで効率的な運営を行うための仕組みの重要性が高まっています。
連携の内容
新たに行われるシステム連携では、「POWER5G」で新規患者を登録すると、その個人情報(氏名、住所、メールアドレスなど)が自動的に「CrossLog」に反映されます。このプロセスは手動での転記作業を不要にし、患者情報の重複登録を防ぎます。これにより、効率的な情報管理が可能となり、業務全体の効率化が期待されます。なお、この連携機能はオプションとして提供される予定です。
クラウド型サービスの利点
「POWER5G」は、時間や場所にとらわれることなく、どこでも簡単に入力できるクラウド型のレセコンシステムです。これにより、診療報酬請求業務の効率化やコスト削減が期待でき、リモートワークにも対応可能です。また、高額な初期投資が不要なため、導入ハードルが低いのも魅力です。医療現場のみならず、ご家庭の生活水準にも寄与することが目的とされています。
「CrossLog」は、訪問診療専用のスケジュール管理プラットフォームで、医療機関の業務を支援します。情報の共有やデータ分析、システム連携などを通じて、医療現場のデジタル化を進め、煩雑な業務を減少させることに重きを置いています。特に、チャットやビデオ通話機能など、リアルタイムでのコミュニケーションを活用しながら、在宅医療の質を向上させています。
企業の背景
クロスログ株式会社は、「在宅医療を当たり前にする」という明確なミッションの下、2020年に設立されました。企業は、医療従事者を全力でサポートし、訪問診療専用ソフト「CrossLog」を中心に、様々なサービスを通じて医療の現場を支えています。代表取締役の宮原智新氏は、同社の成長に向けた強い意志とビジョンをもって、業界の進化を推進しています。
このような取り組みが、日本の訪問歯科診療の現場に新たな風を吹き込むことが期待されています。今後の両社の動向やサービスの発展に注目です。