家づくりの後悔、心残りの実態と新しいアプローチの重要性

株式会社マイホム（東京都港区）は、家づくり経験者300人を対象に実施したアンケート調査の結果を発表しました。この調査から、多くの人々がマイホームを持ちながらも心残りを抱えていることが明らかになっています。実に約77%の人が「家づくりに心残りがある」と回答。この数値は、住宅を購入する際にどれほどの後悔があるのかを示すものです。特に、調査では世帯年収によって心残りの内容に違いが見られ、興味深い結果が得られました。

心残りの要因はコミュニケーション

調査結果では、心残りを感じる理由として「対面での打ち合わせが多く時間が奪われた」「決め事が多くストレスを感じた」との回答が目立ちました。このように、家づくりに関するコミュニケーションの問題が多くの人に影響を与えています。また、「手続きがアナログで面倒だった」という回答も多く、業界全体で効率化が求められていることが分かります。これらの結果から、従来の家づくりの在り方に改善が必要であると言えます。

年収による後悔の違い

世帯年収の層ごとに心残りの内容が異なることも興味深い発見です。世帯年収1000万円以上の所得層では、「時間効率」と「担当者の質」が最も重要視され、対面での長時間打ち合わせに不満が集まりました。一方、500万円以下の世帯年収では「家の仕上がり」と「予算超過」が主な心残りとして挙げられました。このことは、裕福な層は家の質やプロセスの効率を重視するのに対し、低収入層は家自体の価値や費用に焦点を当てる傾向があることを示しています。

コロナ禍以後の傾向

コロナ禍の影響もコミュニケーションの質に直結しています。特に2021年以降にマイホームを建てた人々からは、「担当者が話を理解してくれなかった」という意見が多く寄せられました。リモートワークやオンライン打ち合わせの普及は、住宅業界ではあまり進んでおらず、これが原因でコミュニケーションミスが多発しているとも考えられます。したがって、決定事項をテキストで残しておくことが重要です。

予算超過と心残りの関係

さらに、41.3%の人が予算オーバーを経験しており、特に世帯年収が高い層でその傾向が見られることから、裕福な層ほど理想に近い家を建てるためには多くの投資をする傾向が強いといえます。予算オーバーの人々は「家の使い勝手や予期せぬ出費」に対して特に心残りを抱えやすいという結果も示されています。

性別による心残りの感じ方

最も注目すべき点は、男女間での心残りの感じ方に違いがあることです。男性は比較的心残りが少ない一方で、女性は完成した家の使い勝手やイメージとのギャップに強く心残りを感じやすいことがわかりました。この現象は、女性が家の快適性や機能性、デザインに高い関心を持つからだと考えられます。

株式会社マイホムの取り組み

こうした調査結果を受けて、マイホムは家づくりのプロセスをより快適にし、心残りのない住宅購入体験を提供すべく、テクノロジーを導入したサービス改善に取り組む必要があります。代表取締役の金箱遼は、「住宅業界はUXへのテクノロジー導入が遅れている」と指摘し、アナログな手続きや長すぎる打ち合わせによる非効率を解消することが急務だと訴えています。新たなコミュニケーションアプリや高性能住宅の提供を通じ、より多くの顧客が心残りなく家づくりを行えることを目指しています。

まとめ

今回の調査結果は、マイホームを手に入れた後も多くの人が抱える心残りに関する重要な知見を示しています。住宅購入は人生の一大イベントであり、その大切なプロセスにおいて心残りを減らすためには、テクノロジーの活用や業務の効率化が不可欠です。今後、マイホムが提案する新しい住宅購入の体験が、多くの人にとって理想的な家づくりを実現する手助けとなることを期待しています。