新しい高卒採用モデルの必要性
日本の若者にとって、高卒採用は将来への重要な第一歩です。しかし、近年のデータによると、卒業後3年以内に離職する生徒が37.9%に上るとのこと。この問題の背後には、求職者と企業間のミスマッチがあると言われています。候補者の能力や特性を正しく伝えるための情報が限られているため、その結果、正しい人材選びが行われず、雇用の不安定さが増しているのです。
探究学習の重要性
その一方で、学校の探究学習では、生徒がさまざまな課題に対して取り組む中で、自身の強みを発見・発展させる機会が増えています。しかし、これまでの採用プロセスでは、こうした非認知能力を評価する手段が不足していました。そこで、株式会社MoonJapanは、キヤノンマーケティングジャパンと連携し、探究活動を通じて得られたデータを活用した全く新しい高卒採用モデルの実証に取り組むこととなりました。
新しい高卒採用モデルとは?
この取り組みでは、非認知能力や行動特性をデータとして蓄積・可視化し、採用活動に結びつけることが目的です。MoonJapanは、探究活動から得られるデータを構造化し、学校の教育現場と企業の採用現場をつなげるための施策を進めます。具体的には、探究の時間に得られる結果や活動ログを集め、個々の生徒に合った企業とのマッチングを実施します。
具体的な実施ステップ
この新しいモデルの実現には、以下の3つのステップがあります:
まず、学校は探究の時間に生徒の非認知能力に関するデータを蓄積します。同時に、企業は求める人材像を把握するためのヒアリングを行います。
蓄積されたデータを基に、学校は生徒に適した企業情報を提供し、企業は求人情報を掲載します。
進路指導の場面で生徒の情報を活用したり、応募後に生徒情報を最適に提供することで、採用後の定着支援を強化します。
期待される成果
新しい高卒採用モデルの導入によって、企業はより本質的に合った人材を採用できるようになります。また、面接だけでは把握しきれない生徒の強みを理解することで、選考基準の透明性が高まり、結果として離職率の低下に寄与することが期待されます。
一方で、学校や生徒にとっては、探究経験が直接的な進路選択へと繋がる実感が得られ、自分自身の強みを理解するための良い機会になるでしょう。
出発点としての岡山県
この取り組みの第一歩として、2026年には岡山県を中心としたエリアで実証を行う予定です。地域の高等学校と企業が協力し、効果的な評価基準が形成されていくことが期待されます。実証結果に基づいて、全国展開も視野に入れています。
まとめ
教育と企業活動の接点となる新たな高卒採用モデルは、次世代の人材育成を促進し、求職者と企業のミスマッチを減少させることで、日本の未来に貢献する可能性を秘めています。各分野の関係者がこの取り組みに参加し、共に変革を起こしていくことが求められます。