新たな旅行体験の幕開け
アパートメントホテル「MIMARU」が、Web3技術を導入した実証実験を2024年9月17日から開始します。この取り組みは、訪日外国人客を対象に、旅前から旅中、さらに旅後までの一連の旅行体験をシームレスにサポートすることを目的としています。具体的には、NFT(非代替性トークン)を基盤とした会員証を配布し、旅行者が抱える煩雑な手続きを軽減します。
実証実験の背景
観光業界では、特にインバウンド需要の高まりとともに、旅行者の個人情報管理の課題が浮上しています。多くのサービスが個別に情報を提供するため、例えば宿泊時にパスポート確認や個人情報の記入が必要となり、手続きが煩雑とされています。この実証実験は、旅行者の体験を向上させるための新しいアプローチを模索するものです。Web3技術を利用することで、個人情報の管理を安全かつ効率的に行い、快適な旅行体験の実現を図ります。
実証実験の内容
コスモスホテルマネジメントが運営する「MIMARU」では、外国人宿泊者が90%を超えるため、特にそのニーズに応えたサービスを提供しています。新たに導入される手荷物配送サービス「KURO-GO」と、Web3技術によるNFT会員証がその中心となります。「KURO-GO」では、東京エリアと羽田・成田空港間で手荷物の当日配送を実施。これにより、子供連れや多数の荷物を持つ旅行者の移動が一層スムーズに行えるようになることを目指しています。
実証実験では、ハッチョウボリとSTATION EASTの2施設に宿泊するお客様にNFT会員証を発行し、本人確認や荷物配送の申込といった機能を装備します。この会員証を利用することで、宿泊者にはインセンティブとしてステーブルコインが付与され、NFTやステーブルコインの受容性についても調査される予定です。
今後の展望
この実証実験を通じて、訪日旅行時の顧客体験を向上させ、交通手段やレジャー、飲食店予約など様々なサービスとの連携も視野に入ります。また、個人に合った旅行体験のレコメンドや、他企業との協業によるサービス向上を目指して取り組む予定です。加えて、会員証を保有する顧客向けのコミュニティやバイラルシステムの構築も視られています。
アパートメントホテル「MIMARU」とは
コスモスイニシアが開発し、コスモスホテルマネジメントが運営する「MIMARU」は、広々とした客室と専用のリビングやダイニングエリアを提供するアパートメントホテルです。東京、大阪、京都に展開し、外国から訪れる旅行者に対し、日本での特別な体験を提供すべく、多言語対応のスタッフがサポートしています。「みんなで泊まる」をテーマにしているMIMARUは、ゲスト同士の絆を深め、心に残る旅を演出します。2024年3月末時点で、35の国・地域からのゲストをお迎えしており、家族やグループによる中長期滞在を重視しています。これからもお客様に最高の体験を提供するために、さらなるサービス向上に努めていく所存です。