脳梗塞治療薬TMS-007
2025-12-18 15:58:02

日本発の脳梗塞治療薬TMS-007が5倍の治療可能時間に向けて開発中

日本の医療を支える新しい脳梗塞治療薬



近年、日本の医療費は急速に増加しており、2023年度の国民医療費は48兆915億円に達しました。これに対抗すべく、創薬や先端医療の分野での投資が強化されています。特に注目を集めているのが、脳梗塞の治療薬です。脳梗塞は血栓が原因で脳の血流が不足し、脳細胞が死滅してしまう病気であり、後遺症を残すことが多いため、治療法の確立が急務となっています。

ティムス社が開発中の新薬「TMS-007」は、脳梗塞治療の新しい選択肢として期待されています。これまでの脳梗塞治療薬では、投与が発症から4.5時間以内に限られていましたが、TMS-007はその制約を大きく超える可能性を秘めています。治験において、TMS-007を投与した患者では、脳出血の頻度が4.5時間を超えても増加しないことが示されました。

この特性により、TMS-007は抗炎症作用を持つ新しい血栓溶解剤と捉えられています。脳出血のリスクを低減しつつ、最大24時間まで投与可能であるため、多くの脳梗塞患者に幅広く適用できると期待されています。その結果、既存の治療法では間に合わなかった患者にも効果を及ぼす可能性があります。

大規模な研究の進展



現在、TMS-007は国内での臨床試験を経て、国際的な臨床試験であるORION試験が進行中です。この試験では、90人の患者を対象に行われ、投与から90日後に「ほぼ完全に回復した」とされるmRSスコア0~1の患者割合が、プラセボと比較して統計的に有意に増加した結果が報告されています。この結果は、TMS-007が脳梗塞後の治療において非常に効果的であることを示唆しています。

脳梗塞の現状とTMS-007の意義



脳梗塞は脳卒中全体の約半数を占め、重大な影響を及ぼします。国内の死亡原因においても、脳血管疾患は上位に位置しており、その治療法の確立は社会的な課題です。TMS-007は、これまでの脳梗塞の治療法には見られなかった新しいアプローチを提供し、医療界や患者の期待が寄せられています。

会社の背景



ティムスは、2005年に創業され、東京農工大学の教授によって医薬シーズの実用化を目的に設立されました。TMS-007を含む多くの新たな化合物が開発されており、バイオジェンと大規模なオプション契約が結ばれるなど、国際的にも注目されるバイオベンチャーのひとつです。新薬の開発は進行形であり、多くの患者に新たな希望をもたらすことが期待されています。さらに、ティムスは最近では、再生医療や遺伝子治療に関しても研究を進めており、日本の医療業界全体において重要な役割を果たす存在となっています。


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会社情報

会社名
株式会社ティムス
住所
東京都府中市府中町1丁目9番地京王府中1丁目ビル 11 階
電話番号

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