渋谷のディープテック育成拠点が本格始動
東京・渋谷区に設置された「SAKURA DEEPTECH SHIBUYA(SDS)」が、6月23日より本格的に運用を開始しました。このプログラムは、ディープテック領域に特化したスタートアップの支援を目的とし、東急不動産が主体となって展開しています。
スタートアップ支援の新たな試み
SDSの一環として運営される「Sakura Deeptech Shibuya Accelerator」は、様々な背景を持つスタートアップを迎え入れています。今年は世界28カ国からの応募の中から選ばれた10社が、約半年間の育成プログラムに参加します。新興企業には、専門的な指導や実証機会が提供され、国際市場への進出を目指す支援が行われます。
特に注目されるのは、プログラムに参加する企業の多様性です。選ばれた企業のうち、日本からは1社、残りの9社が海外企業であるため、プログラムは国際的な視点を持ってスタートします。
キックオフイベントの実施
プログラムの開始に際して、6月23日から27日にはキックオフイベントが開催されました。このイベントには、米マサチューセッツ工科大学(MIT)からの教授陣が来日し、ディープテックに関するメンタリングセッションを実施。次世代の起業家たちに貴重な知見を提供しました。国内外の大学機関や企業、ベンチャーキャピタルなど、さまざまな専門分野からのメンターが参画し、スタートアップとの連携を深めています。
新たなパートナーシップ
また、プログラムを支えるパートナーとして、オックスフォード大学発の投資機関「Oxford Science Enterprises」が新たに加わりました。これにより、オックスフォード大学の有望なスタートアップとの連携機会が広がり、国際的なメンタリングが強化される見込みです。これらの新しいパートナーシップは、SDSのコミュニティの成長を後押しし、さらなるグローバルなネットワーク構築に寄与するでしょう。
参画企業との連携強化
プログラムには、NTTやNTTドコモ、NTT東日本など、多くの企業が協力しています。彼らは渋谷圏でのまちづくりに関わる先進的な通信技術を導入し、実証実験を行います。特に、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)システムを活用した新たなイベントも予定されています。このような取り組みは、スタートアップと大手企業との連携を促進し、実用的な成果を生み出すための基盤を提供します。
未来の挑戦に向けて
2025年12月には、参加企業の成果を発表する「Sakura Deeptech Shibuya Accelerator Demo Day 2025」が予定されています。ここには、産官学の分野から世界的なパートナーを招待する計画があり、プログラムの成功を広くアピールする場となるでしょう。
施設概要
- - 名称: SAKURA DEEPTECH SHIBUYA -Global Innovation Hub
- - 所在地: 渋谷サクラステージ セントラルビル 12階
- - 開業日: 2025年1月23日
- - ホームページ: SAKURA DEEPTECH SHIBUYA
この新しい拠点が、どのように次世代のディープテック企業を支え、世界を変えるイノベーションを促進するのか、注目が集まります。