復興への道筋を歩むミャンマー大地震後の医療支援活動

ミャンマー大地震奮闘する医療支援　

2023年3月28日に発生したミャンマーの大地震は、多くの人々の生活を一瞬にして変えてしまいました。この未曾有の災害に抗うべく、日本が誇る国際医療NGO、ジャパンハートが迅速な支援を開始しました。彼らの活動拠点であるワッチェ慈善病院は、震源地近くに位置しており、地震の影響で大きな損害を受けましたが、約2ヶ月の活動休止を経て、遂に病院の運営が再開されることとなりました。

遭遇した困難とその克服への歩み

震災直後、病院の運営は深刻な危機に直面しました。全身麻酔を施した手術中の患者は、人工呼吸器を使いながら屋外へと緊急に搬送されるなど、医療従事者たちは恐怖と闘いながらも必死に対応していました。その後、患者の退院管理や安全確保に努め、外傷患への屋外処置なども行われ、地元住民の信頼を失うことなく支援を続けていました。

4月以降、病院の機能が不全に陥りつつも、屋外診療を行い土台を固めてきましたが、運営再開には更なる努力が必要でした。5月には、ザガイン市役所からの立ち入り許可を受け、綿密な現地調査が実施されました。その結果、倒壊を免れた病棟の修繕工事が判断され、再度の医療活動への道が開かれました。

信頼の復活と医療活動の再開

ついに6月1日、入院患者の受け入れが再開され、特に鼠径ヘルニアなどの手術が行えるようになりました。吉岡秀人医師は、震災の影響を受けながらも再び現地で手術活動を行い、復興のシンボルとして地域住民に希望を与えています。

今後は、外来診療の復活や、新たな治療を必要とする患者への支援も計画されており、持続的な医療体制の構築に向けた歩みが進められます。ジャパンハートは、その足跡を刻みながら、ミャンマーの人々と共に復興の道を歩むのです。