着物の魔法が異国で花開く！HIROMI ASAI メンズコレクションの挑戦

ニューヨークを拠点に活動するファッションブランド、HIROMI ASAIが、全て着物の生地を使用したメンズウェアを発表しました。この新たな試みは、伝統技術を活かしつつ、世界市場にも挑戦するという意欲的なプロジェクトです。特に注目すべきは、2018年春夏シーズンのコレクション「真夏の夜の薔薇」です。これにより、HIROMI ASAIは国内外で再び話題を呼ぶことになりました。

伝統技術の継承と革新

デザイナーの浅井広海氏は、着物を生産する職人さんたちとの共同作業を通じて、この革新的なメンズコレクションを誕生させました。彼は日本国内での着物の需要減少や業界の厳しい状況を受け、着物という文化を次世代に残すために新たな挑戦が必要だと感じていました。そこで、着物生地の特性を生かしつつ、現代のスタイルに融合させるというコンセプトでコレクションを展開しています。

ピッティ・ウオモでの成功

HIROMI ASAIは、2017年1月のフィレンツェで行われたピッティ・ウオモで初めてコレクションを披露しました。この展示会は世界最大級の紳士服市場であり、多くの注目を集めました。HIROMI ASAIの取り組みはNBCニュースやAFP通信など、世界中のメディアによって取り上げられ、着物の魅力を国際的に発信する機会となりました。

2018春夏メンズコレクションの特徴

「真夏の夜の薔薇」では、特に華やかで独特なデザインが目を引きます。コレクションのメインアイテムの一つであるナイトジャケットは、紺色の薔薇が織り込まれており、表と裏で異なるデザインを楽しむことができます。もう一つの注目アイテム、ピクニックジャケットは、100年以上前のフランスのワーカーズウェアにインスパイアを受け、トレンドを取り入れながらも個性豊かなシルエットを演出しています。また、シルク製のミリタリージャケットや、墨流し染めのプルオーバーなども展開され、着物生地の多様性を感じさせます。