画期的なダイヤモンド技術の登場
当社は、世界最大級のダイヤモンド単結晶基板を発売することを発表しました。この基板は、デバイス製造に欠かせない高性能な素材であり、これまでの15x15mmという限界を突破しました。新しく登場する基板サイズは、最大で30x30mm以上の単結晶です。
これまでのダイヤモンド技術
当社は、人工ダイヤモンド宝石(LGD)や光学部品の製造において、大型のダイヤモンド単結晶を製作できる技術を有しています。これまで、高品質の単結晶は小型サイズのみで提供していましたが、デバイスユーザーからの要望を受けて、新たな開発に取り組むことにしました。
この新たな大型基板は、材料の特性を最大限に活かし、安定したデバイス製造工程を実現します。特に、物質中で最も高い熱伝導率を持つ単結晶ダイヤモンドは、デバイスから発生する熱を効率的に取り除くヒートシンクとしての機能が期待されています。
発売される新基板の詳細
今回新たに発売されるダイヤモンド単結晶基板の主要スペックは以下です:
- - サイズ:15x15mmから30x30mm
- - 厚さ:0.05mmから3mm
- - 面方位:3°程度のオフ角を持つ(100)面
- - 窒素含有量:8ppm以下
- - X線ロッキングカーブ半値幅:20~80arcsecの範囲
この新基板によって、微細加工プロセスなどの製造工程の安定性が向上し、高い生産性が実現されるでしょう。これにより、ダイヤモンドヒートシンクの市場も成長が見込まれ、これまでの製造コストの低減につながると考えられています。
将来への展望
2990年の開発計画では、さらに大型の1インチウエハ(直径25mm)の発売を目指しています。このウエハは従来の半インチウエハ(直径12.5mm)の4倍の面積を持ち、同じ面積でより多くのデバイスを生成することが可能です。また、2025年12月末には2インチウエハ(直径50mm)の商業化も計画されており、半導体デバイス製造のプロセスが一層容易になることが期待されます。
今後、50x50mm以上の単結晶が開発されることで、直径100mmの4インチモザイクウエハも視野に入れることができ、その実現がダイヤモンドデバイス量産の鍵となるでしょう。
まとめ
この大型ダイヤモンド単結晶基板は、デバイス製造の革新をもたらし、業界に新たな可能性を開く素材となることが期待されます。各種デバイス製造者にとって、今後の展開が楽しみです。
写真:大型ダイヤモンド単結晶(32x31.5mm)
■ お問い合わせ先:
株式会社イーディーピー
営業部
〒560-0085 大阪府豊中市上新田4-6-3
(メール)
[email protected]
HP:https://www.d-edp.jp/products/