トヨタとARROWSが手を組み教育現場に変革をもたらす教材を開発
株式会社ARROWSがトヨタ自動車株式会社と共同で開発した教材が、2025年10月31日より提供されることが発表されました。この教材では、エネルギー変換技術を用いて社会の「移動」に関する問題解決の手法を学ぶことができます。中学校の技術教育に新たな視点をもたらす可能性を秘めています。
開発背景と授業の狙い
今回の教材開発の背景には、中学校の技術分野での教育現場の問題があります。多くの教師たちから、エネルギー変換の学習内容が日常生活や社会でどのように活用されているのかを実感しづらいとの声が上がっていました。さらに、身近な事例と学習内容を結びつけることが難しいという課題も抱えていました。また、生徒に技術やモノづくりの楽しさをより深く伝えたいとの希望があったことから、この教材の必要性が生じました。
ARROWSは、トヨタとの共同開発を通じて、具体的な事例をもとにエネルギー変換の仕組みやそれを用いた問題解決の考え方を学べる教材を作成しました。この教材では、実際の授業の中で「移動の問題を解決するアイデア」を生徒自身が考えるワークも取り入れられており、より主体的な学びを促進します。
教材の具体的内容
この教材は、次の内容を含んでいます。
- - 教材名称: エネルギー変換の技術による移動の問題解決に挑戦!
- - 授業時間: 1コマ(50分)で完結
- - 推奨学年: 中学校(2年生)
- - 推奨科目・単元: 技術・エネルギー変換の技術による問題解決
- - 実施費用: 無料
- - 教材内容: 授業スライド、動画、ワークシート、授業進行台本、授業概要資料
SENSEIよのなか学の取り組み
ARROWSは、教科書には載っていない「世の中に接続された学びの機会」を子どもたちに届けることを目指した教材を全国の学校の先生に無料で提供しています。これは、日本や世界で活躍する企業と連携し、最新の知見をもとに必要な学びに変換した成果です。教員向けの需要調査を基に制作されたこの教材は、教育現場に大きなインパクトを与える革新をもたらすでしょう。
教育変革を目指すARROWSのビジョン
ARROWSは「世界的課題に取り組む、知性の体現者であり続ける。」というミッションの下、教育変革事業に注力しています。教育者を支援するために、支援する側としての「先生ファースト」の姿勢を堅持し続けており、持続可能で影響力のあるアプローチを探求しています。2013年からは、全国の先生が情報を共有できるオンラインプラットフォーム「SENSEI ノート」を運営し、多くの教師たちに支持されています。2017年から始まった「SENSEI よのなか学」も、その一環です。
今後、この教材を通じて中学生が身近な技術に興味を持ち、モノづくりを通じてより良い未来を築くための発想を育むきっかけとなることが期待されています。