株式会社インターネットイニシアティブ、新サービス発表
2025年3月12日、株式会社インターネットイニシアティブが新たなセキュリティサービス「IIJセキュア端末分離ソリューション with Soliton」を発表しました。本サービスは、株式会社ソリトンシステムズの技術を採用したもので、業務端末の安全性を高めつつ、ユーザーの利便性も考慮された設計です。
背景と課題
近年、サイバー攻撃の増加が顕著であり、特に2023年の不正アクセス件数は前年比で約1.9倍となっています。リモートワークの普及やクラウドの利用が進む中で、機密情報の保護は企業にとって重要な課題です。このような背景から、業務端末の安全を確保するための新しい対策が求められています。
従来の対策としては、業務端末から機密データに直接アクセスできないようにするVDI(Virtual Desktop Infrastructure)などが考えられていますが、これにはコストやシステム負担の問題、操作性の低下といったデメリットが伴い、導入が難しいケースもしばしば存在しました。
新たなソリューション
「IIJセキュア端末分離ソリューション with Soliton」は、業務アプリケーションやWeb利用の安全性を向上させ、直感的な操作を可能にする新しさを提供します。このサービスでは、業務端末内に隔離領域を設けることにより、不正サイトやマルウェアの感染を防ぎ、セキュリティレベルを高めながらも、運用負担やコストの低減を可能にします。
サービスには2つの主要なメニュー、「セキュアワークスペース/Type W」と「セキュアブラウザ/Type B」が用意されており、これらの中核技術としてソリトンの「SecureWorkspace」と「SecureBrowser」が利用されています。
Soliton SecureWorkspace
「SecureWorkspace」は、業務アプリケーションを安全に動作させるための端末内分離技術です。この技術により、業務データは端末本体と分離され、不正アクセスのリスクを軽減します。仮想デスクトップに比べ、ネットワーク負担を軽減できるため、スムーズな操作性が実現されています。
Soliton SecureBrowser
「SecureBrowser」は、安全なWebアクセスを提供するために特別に設計されたブラウザです。ファイルのダウンロードやアップロードを制御し、一般的なWebブラウザと同様に使える操作感を持っています。そのため、ユーザーの利便性が損なわれることなく、セキュリティを強化できます。
IIJセキュア端末分離ソリューション
本ソリューションでは、隔離領域や専用ブラウザからの通信は、専用のゲートウェイを経由して行われるため、高いセキュリティとともにコスト効率も実現しています。これにより、企業にとってメリットのある環境が構築されるのです。
今後の展望
株式会社ソリトンシステムズは、今後も株式会社インターネットイニシアティブとの連携を強化し、セキュリティ対策と業務効率の両立を目指します。「SecureWorkspace」と「SecureBrowser」の機能をさらに強化することで、安全で快適な業務環境の実現に貢献する考えです。
エンドースメント
株式会社インターネットイニシアティブのITサービスインテグレーション本部長・井本直樹氏は、「ソリトンシステムズの技術を活用することで、機能面・コスト面で優位性を持つソリューションを提供できることを嬉しく思います」と述べています。サイバー攻撃が巧妙化する中、業務端末のセキュリティ対策の重要性はますます高まっています。これに対応するソリューションが発表されることで、様々な企業がメリットを享受できることを期待しています。
企業紹介
株式会社ソリトンシステムズ
1979年に設立されたソリトンシステムズは、IT・エレクトロニクス業界において多くの革新的な技術を生み出してきました。
株式会社インターネットイニシアティブ
1992年に設立されたIIJは、国内初の本格的なインターネット接続サービスを展開し、現在では多様なネットワークソリューションを提供しています。
このように、両社の協力により、業務の効率化と安全性向上が期待されています。