サントリー文化財団、2025年度の海外出版助成を決定
サントリー文化財団が2025年度の海外出版助成を発表
公益財団法人サントリー文化財団は、2025年度の海外出版助成の対象として合計10件の書籍を選定し、全体で702万円の助成金を支給することを発表しました。この助成事業は、日本語で執筆された優れた研究や日本に関する書籍の翻訳と出版を支援し、日本文化や業績の理解を深めることを目的としています。
海外における日本理解の促進
サントリー文化財団は1979年度よりこの事業を開始し、多くの書籍を海外で出版するための支援を行ってきました。2025年度を含むこれまでの助成は、英語をはじめとする31カ国語の370件に及び、日本の業績や文化を世界に紹介する役割を果たしています。特に、近年では様々な国や地域において日本に関する多様な視点が求められており、この助成がその一助となることが期待されています。
助成対象となった書籍一覧
2025年度の助成対象として選定された書籍は、以下の通りです:
1. 『グローバル・バリューチェーンの地政学』 - 猪俣哲史(著) - 英語、ブルッキングス研究所出版局(アメリカ)
2. 『Held in Transition: Japan's Karafuto Residents Under Soviet Rule on Sakhalin Island, 1945-1949』 - Marie Sevela(著) - 英語、バレンシア大学出版局(スペイン)
3. 『Parallax Memory, Performative Recollection: War Memory in Contemporary Japanese Video Art』 - Ayelet Zohar(著) - 英語、カリフォルニア大学東アジア研究所(アメリカ)
4. 『「維新革命」への道 ― 「文明」を求めた19世紀日本』 - 苅部直(著) - 韓国語、Beanshelf出版(韓国)
5. 『杉浦康平と写植の時代 ― 光学技術と日本語のデザイン』 - 阿部卓也(著) - 中国語、江蘇鳳凰美術出版社(中国)
6. 『中国と台湾 ― 危機と均衡の政治学』 - 松田康博(著) - 中国語、国立台湾大学出版センター(台湾)
7. 『特命全権大使米欧回覧実記第一編』 - 久米邦武(編) - アラビア語、Odabaa 2000出版・流通(エジプト)
8. 『定本日本近代文学の起源』 - 柄谷行人(著) - スペイン語、協同組合Radical Books(Verso Libros)(スペイン)
9. 『哲学論文集第二』 - 西田幾多郎(著) - フランス語、Mimésis出版(イタリア)
10. 『囚人と狂気 ― 19世紀フランスの監獄、文学、社会』 - 梅澤礼(著) - フランス語、ライン&ドナウ大学出版局(フランス)
選考委員の顔ぶれ
本年度の助成対象書籍の選考には、著名な研究者たちが参加しています。東京大学の池内恵教授、大阪大学特任教授の伊東信宏氏、東京大学名誉教授の久保文明氏、明治大学名誉教授の張競氏、そして慶應義塾大学教授の渡辺靖氏が名を連ねています。彼らの専門知識に基づいて選定された書籍は、日本の文化や歴史を多面的に紹介するものばかりです。
これまでの実績と今後の展望
2025年度の助成対象書籍は、今後も日本文化への理解を深めるための重要な作品としての役割を果たすでしょう。特に海外での翻訳や出版を通じて、日本の研究や文化への興味関心を高めることが期待されています。サントリー文化財団は、これからも日本文化を広めるための活動を積極的に展開し、国際的な交流を促進していくのです。日本の文化が世界でどのように受け入れられ、評価されるのか、その行く先が注目されている今日にあって、サントリー文化財団の助成事業は非常に意義あるものとなっています。
会社情報
- 会社名
-
サントリーホールディングス株式会社
- 住所
- 大阪府大阪市北区堂島浜2-1-40
- 電話番号
-