Z世代がMBTIを楽しむ理由
2023年、Z世代の78.4%がSNS上でのMBTI投稿に触れているという驚くべき調査結果が明らかになりました。これは、Fiom合同会社が運営するZ-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)によるもので、全国のZ世代500名を対象にした最新の調査です。特に注目すべきは、そのうちの60.2%が意図的に検索をすることなく、フィードに流れてきたMBTI関連の投稿を見ているという点です。これは、MBTIがただの性格診断ではなく、日常のSNS利用の一部として自然に流入していることを示しています。
Z世代が好むコンテンツ
Z世代がよく観るMBTI関連のコンテンツは、驚くことに「あるある動画」が68.3%と最多で、次に「相性診断」が43.4%、そして「恋愛・人間関係分析」が36.3%と続いています。この結果から、Z世代は知識よりも共感を重視し、自分や友人がどのようにこの情報に当てはまるのかを遊び感覚で楽しんでいることが分かります。
MBTIは、性格を理解するためのツールとされてきましたが、今やそれを取り入れたコンテンツは、自分や他者との関係性を考えるための「シェア可能な性格」という新たな価値を持つようになっています。この環境では、Z世代自身が示す懐疑心をリーダーシップに変え、自らの視点での分析が求められています。
共有のメカニズム
Z世代がMBTI関連投稿で楽しむプロセスは、主に「これ私だ」と自分を見つけることから始まります。次に「これ、あの友達に似てる」と思い出し、投稿を共有する行動へと繋がります。そして、コメントや応答を通じて新たな会話が生まれ、その内容はまた別のシーンで使われることもあります。
1.
発見: 「これ私だ」と自分を見つける。
2.
共有: あの友人にも当てはまると感じ、共有行動に。
3.
コミュニケーション: コメントやタグ付けが新たな会話へ。
このプロセスの中で、自分ごと化と他者ごと化が同時に起こり、投稿の共有が循環します。
商品関心の変化
興味深いのは、SNS接触によって商品の関心が大きく変化することです。検索する層は82.4%が商品に関心を持っていますが、流れてきただけで見る層は53.8%、ほぼ見ない層は22.2%に留まります。つまり、同じMBTIを知っていても、その接触の質によって、人々の反応は異なるのです。
企業がMBTIを使用して若年層へアプローチする際には、認知率だけでなく、彼らがどれだけMBTIを楽しんでいるかを理解することが重要です。接触熱量の高い層には深い体験、低接触層には別のアプローチが必要です。
結論
MBTIはもはや単なる性格診断ではなく、Z世代にとっては自分自身や友人との関係を楽しむための「コンテンツ」となっています。そのため、広告代理店や企業は、この特性を理解し、Z世代が共感しやすいコンテンツを提供することが求められています。こうした新しい価値観の中で、MBTIは今後も多くの人々に楽しまれ、さまざまな形で広がっていくことでしょう。