企業価値向上の現状
2024-08-29 13:19:36

企業価値向上に取り組む日本企業の現状とは? CFOと人材戦略の重要性に迫る

日本企業における企業価値向上の現状



株式会社タナベコンサルティングが実施した「2024年度 企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート」から、日本の企業における現状が浮き彫りになりました。その結果によれば、経営戦略や人的資本の重要性が改めて強調されています。

1. 中期的経営戦略の策定


調査結果では、回答者の約52.7%が中期的な経営戦略や経営計画を策定し、社外に公表しているとしています。中期計画を公表することで企業の透明性が向上し、企業価値の向上にも寄与します。また、33.9%の企業は策定しているが社外には公開していないとのこと。企業は情報の発信を通じて、ステークホルダーとの信頼関係を強化していく必要があります。

2. CFOの配置状況


約4割の企業が最高財務責任者(CFO)を配置しています。一方で、38.7%の企業は「いない」「当面採用する予定はない」と回答しています。財務戦略を主管するCFOが存在することは、企業価値向上において極めて重要です。CFOがいる企業は投資回収や収益率に注力しているというデータもあり、財務戦略の整備が進んでいることがわかります。

3. 人的資本の重視


企業が価値を高めるために重視している指標の中で、「人的資本戦略」として60.8%が最も重視しています。優れた人材の確保や育成が企業価値向上に直結すると考えられているためです。また、67.3%の企業は「働き方改革」に取り組んでおり、従業員の意識向上を図っています。ここで注目すべきは、具体的な数値目標や計画の設定が少ないことです。これに対して、企業はさらなる取り組みを求められるでしょう。

4. 売上高による企業の傾向


また、売上高が高い企業ほど「人的資本」と「気候変動対策」に注力していることが明らかになりました。売上高1,000億円以上の企業では、ダイバーシティや持続可能な環境対策に重きを置いています。逆に、売上高が低い企業は人的資本への注力が比較的低いことが課題です。

5. まとめ


これらの結果から、CFOの存在および機能が企業価値向上には不可欠であることが明確です。タナベコンサルティングの調査は、企業が直面する現状とともに、今後の企業戦略の方向性を示唆しているのです。企業は、この現実を踏まえ、人的資本と財務戦略の強化に取り組むことで、より持続可能な成長が期待されます。

参考リンク


企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケートの資料


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会社情報

会社名
株式会社タナベコンサルティンググループ
住所
東京都千代田区丸の内1-8-2 鉃鋼ビルディング9F
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