宮崎市のごみ焼却施設、最新技術で環境負荷を大幅削減

宮崎市のエコクリーンプラザみやざきが改良工事を完工

宮崎市にある『エコクリーンプラザみやざき』で、三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社（MHIEC）が主導するごみ焼却施設の基幹設備等改良工事が、ついに完了しました。この工事は2021年から始まり、4年にわたって続けられたもので、今後の業務に大きな影響をもたらすことが期待されています。

改良工事の概要

今回の改良では、焼却設備の主要機器を全面的に更新し、処理能力579トン／日の焼却施設としての機能を持続的に強化しました。また、温室効果ガスの一因であるCO2の削減にも成功し、当初の計画の17.25％を大幅に上回る31.86％の削減を実現しています。この成果は、経年劣化した設備を最新の技術により刷新することで達成されました。

新技術の導入

MHIECは、設備の改良に際して独自の新燃焼制御システムを取り入れました。このシステムにより、燃焼プロセスの安定性が向上し、従来よりも低い空気比での効率的な燃焼が可能となっています。さらに、脱硝触媒装置の低温型触媒への変更など、多角的なアプローチが相まって、発電能力も向上しました。総発電能力は1万1,200キロワットです。

環境への影響と意義

この焼却施設は、宮崎市および周辺9つの自治体からの廃棄物を受け入れ、その日の処理を行う重要な施設です。焼却プロセスを通じて出る余熱を有効活用し、地域に必要な電力を生み出す能力が強化されています。これによって、経済的な利点はもちろん、環境保護にも大きく貢献しています。

施工過程と新型コロナウイルス

改良工事は、廃棄物の処理を維持しながら行われたため、非常に厳しい状況下で進められました。さらに、工事の期間中には新型コロナウイルスの影響もあり、各関係者との連携を強化しながら、計画を無事に遂行することができました。これにより、事業が円滑に運営されるとともに、地域住民の環境保護への意識を高める契機ともなったのです。

MHIECの今後の展望

MHIECは、これまでの実績を基に、長寿命化や温暖化対策をさらに推進していく方針です。具体的には、既存の廃棄物処理施設の機能を保ちながら、運営コストの低減や環境への負荷軽減に寄与する新たな技術提案を行っていく予定です。こうした取り組みを通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向け、積極的に貢献していく考えです。

このような最新の技術導入により、宮崎市のごみ焼却施設は、地域社会に密着した環境保護の重要な役割を果たし続けることでしょう。さらなる進展が期待されます。