ひきこもりをテーマにしたアート展が渋谷で開催
2024年2月19日から24日まで、渋谷のn_spaceで「“HIKIKOMORI”ANYONE?他人事じゃないかも展」が行われます。このアート展は、厚生労働省の主催で、ひきこもり当事者や経験者が自らの感情や体験をアートで表現することを目的としています。
アートによる「生きづらさ」の表現
本展は、パルシステム連合会の協力を得て、当事者の声を反映した作品が展示されます。ひきこもり経験者やクリエイターは、お互いの思いや意見を交わし合いながら、自身の心情を映像、絵画、VRなど、さまざまな形のアートとして表現しています。これにより、ひきこもりの実態や「生きづらさ」と向き合う機会を提供し、一般の人々に理解を深めてもらうことを狙っています。
参加クリエイターとその活動
アート展のアンバサダーには、ひきこもりの経験を持つ演出家の宮本亞門さんが就任。彼は「人生ドラマワークショップ」を主催し、参加者の体験を素材にした朗読劇の制作に取り組みます。このワークショップでは、作品の中で他者との共感を深める試みが行われています。
また、音楽家のヒャダインさんは、ひきこもり経験のあるボカロPから募った楽曲を選び、それをミュージックビデオとして披露します。さらに、現代美術家の渡辺篤さんは、実際に展示会場と全国の当事者をリモートで結んだ「共創アート」を展開し、ライトを点灯させるオブジェを用意しています。他にも、多様なアーティストが参加し、それぞれの視点で当事者の思いを形にしています。
「ひきこもりVOICE STATIONフェス」での紹介
全てのアートが誕生するまでの過程は、2月22日には渋谷ヒカリエで開催される「ひきこもりVOICE STATIONフェス」でも取り上げられます。このフェスでは、さまざまなプロジェクトやワークショップのドキュメンタリー映像も上映され、より多くの人々にアート展の重要性を伝えます。
アート展開催の背景
内閣府の調査では、病気以外の理由で6カ月以上ほとんど外出しない「ひきこもり」は146万人と報告されています。パルシステムはこの課題に対し、情報メディアや地域の支援団体と連携し、実際の体験者の声を届ける活動を行っています。本アート展は、ひきこもりというテーマを通して、多様な立場の人々の理解を深め、皆が心地よく暮らせる社会を目指すきっかけとなるでしょう。
開催概要
- - 開催日時: 2024年2月19日(水)~24日(月) 11時~19時(最終日は17時まで)
- - 会場: 渋谷n_space(東京都渋谷区宇田川町13-9 KNビル1F~2F)
- - アクセス: 渋谷駅ハチ公前から徒歩5分
- - 詳細情報: イベント特設サイト
このアート展を通じて、参加者たちが自分の感情を探求し、新たな発見をするプロセスを共有し、より多くの理解と共感を育んでいくことが期待されています。