六甲高山植物園で珍しいギンリョウソウモドキが開花！その神秘に迫る

六甲高山植物園で珍しいギンリョウソウモドキが開花！

六甲山の美しい自然を背景に広がる六甲高山植物園にて、寄生植物の一種であるギンリョウソウモドキがこのたび開花を迎えました。この植物は特別な条件下でのみその姿を見ることができるため、訪れる人々にとってはまさに貴重な瞬間となります。

ギンリョウソウモドキとは？

ギンリョウソウモドキはツツジ科に属し、葉緑素を持たず、菌類に依存して栄養を吸収する特異な植物です。そのため、通常の植物とは異なり、自ら光合成を行うことはありません。日本国内では北海道から九州にかけて広がり、主にやや暗い林内に自生しています。

この植物は、6月に咲くギンリョウソウによく似た花を持っており、開花時期は秋にあたります。その姿はまるで「神出鬼没」な存在で、一年の大半は地上に姿を現さず、条件が整わなければ出てこないため、観察するのは本当に稀なことです。特に当植物園では、2015年に開花が確認され、その後、2022年に再び開花した際には実に6年間も姿を隠していました。

ギンリョウソウモドキの花は白色に少し赤みを帯びた独特の色合いを持ち、高さは30センチメートルほど。フォルムや美しい花を見せるこの植物は、自然が持つ神秘的な側面を感じさせてくれます。園内での見ごろは約1週間程度と予想されており、訪問者にはその美しい瞬間を楽しむチャンスがあります。