新潟発！国際支援団体N.R.I.がフィリピン貧困者支援に挑む

新潟県内の3社がタッグを組んで設立した「N.R.I.（NIIGATA REUSE INNOVATION）」が、フィリピンの貧困地区への支援活動を積極的に展開しています。この団体は、産業廃棄物収集運搬業の藤口工業、不用品回収・解体工事業の小林商会、貿易商社の早川商事が連携し、家庭や企業から不要になったリユース品を回収し、メンテナンスを経てフィリピンへ輸送するという、ワンストップサービスを提供しています。2019年からの活動を経て、これまでに200トン以上のリユース品を支援してきました。

効率的かつ現地のニーズに合った支援

N.R.I.は、現地の管理者との連携を強化することで、フィリピンにおける市場のニーズを把握し、効率的かつ無駄のない輸送を実現しています。一般家庭から出てくる食器やキッチン用品、子供用のおもちゃなど、普段の生活ではあまり注目されない品々でも、現地では大変需要が高いとされています。また、高価なブランド品や特別な商品は必要なく、実利的な支援を重視しています。

このプロセスを全て自社で手がけることで、活動の透明性を確保し、寄付を受ける側も安心して支援を受けることができる環境作りを行っています。新潟県内では初めての試みとして、多くの関心が寄せられています。

生活水準向上と雇用の創出への挑戦

フィリピンは経済的に困難な状況が続いており、資源も限られています。N.R.I.は、こうした地域の生活水準を向上させるために、中古品市場を活用しています。新潟で需要がない中古品を安価に現地で提供することで、生活必需品が手に入る機会を増やし、安定した供給を実現。これにより雇用の創出にも貢献しています。このように、単なる物資の輸送支援ではなく、地域の人々が自立できるような仕組みを作り上げています。

キッチンカーによる炊き出し活動

N.R.I.では、フィリピン国内の各地にキッチンカーで出向き、現地の方々との交流を深めるための炊き出し活動も行っています。現地の人々と直接顔を合わせながら支援を行うことで、多くの笑顔を生み出すことが重要だと考えています。この活動を通じて、県民にも国際的な視野を広げてもらい、貧困国の現実を理解してもらうことが目指されています。

未来を見据えた取り組み

N.R.I.は、今後も地域の学校を対象にリユース教育や国際教育の導入検討を進めていくとともに、地域住民を巻き込んだリユースフェスティバルの開催を予定しています。不要になった物品を捨てるのではなく、それらが必要とされる場所へ届けることが、持続可能な社会を作るための第一歩であると訴えています。新潟県内の人々には、リユース活動を通じた国際支援について理解を深めてもらい、多くの笑顔を作り出す取り組みに参加していただきたい思いが込められています。