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映画『天使のたまご 4Kリマスター』がカンヌ国際映画祭に出品されることに決定

2025年5月13日、フランス・カンヌで行われる第78回カンヌ国際映画祭に、押井守監督と天野喜孝氏の手によるアニメ『天使のたまご 4Kリマスター』が選出されました。本作はカンヌ国際映画祭におけるワールドプレミア上映となります。

クラシック部門への意義

カンヌ国際映画祭のクラシック部門は、復元された名作映画や過去の作品を再評価することを目的として設立されました。昨今でも日本映画の重要な作品がここで上映されており、その仲間入りを果たすことに大きな意義があります。これまでにも黒沢明の『七人の侍』や、日本初のカラー長編アニメーション『白蛇伝』など、映画史に残る作品が多数選ばれています。

40周年にふさわしい祝福

『天使のたまご』は1985年に公開され、今年で40周年を迎えます。この節目の年に4Kリマスター版が登場し、全世界での上映が計画されています。押井監督自身が監修を行い、35mmフィルムを基にしたスキャニングを経て4K化され、音響面ではDolby Atmosを採用するとのことです。

サウンドトラックの新作も

さらに、5月7日には「天使のたまご音楽編『水に棲む』」として、サウンドトラックのアナログLPとUHQCDが発売予定です。これらは徳間ジャパンコミュニケーションズから提供され、各種音楽配信サービスでも楽しめます。

監督とアートディレクターのコメント

押井監督は、「この作品は巧く世の中に出してあげられなかった不憫な娘のように感じています。この機会に多くの方に見ていただければ、監督として最高の喜びです。」とコメントしています。

天野喜孝氏も、「このたびの選出には感謝の気持ちでいっぱいです。40年前の苦労が今に報われたような気持ちです。」と嬉しそうに振り返っています。

『天使のたまご』のあらすじ

物語は水没した都市で、たまごを抱え続ける少女と、夢の中で見た鳥を探す少年の出会いから始まります。彼らは奇妙な共感を持ちながらも、ある晩、少年が少女のたまごを壊してしまうという切ない展開を迎えます。

この作品は押井守による初のオリジナル作品としても知られ、多くのアニメファンに愛され続けています。

作品解説とスタッフ

『天使のたまご』は、色彩がモノトーンに近く、台詞が極めて少ない異色の作品です。これは、押井監督の「自己存在への懐疑」というテーマが色濃く表現された形となり、そのスタイルは後の多くの作品に影響を与えました。監督やアートディレクター、音楽監督、キャストなどの顔ぶれも魅力的です。

このように、名作アニメが再び注目される時が来ました。映画ファン、アニメファンともに、待ちきれない映画イベントとなりそうです。今後の続報にもぜひご注目ください。

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