株式会社Bridgeが実施した第三者割当増資と今後の展望

新たなサービス「Trip Free」を展開する株式会社Bridge

株式会社Bridgeが、訪日外国人向けのSIMカード無料配布と店舗マッチングサービス「Trip Free」の開発を進めるため、第三者割当増資を実施しました。この増資は、資金面での強化だけでなく、営業人材の採用にも力を入れることで、サービスの提供能力を高めることを目的としています。

インバウンド市場の状況

2020年には約4,000万人の外国人が訪日すると予測されていますが、彼らが抱える大きな課題は、国内での無料Wi-Fi環境やSIMカードの入手の難しさ、さらには施設のスタッフとの円滑なコミュニケーションです。こうした問題がサービス「Trip Free」の開発の背景となっています。

観光庁の調査によれば、訪日外国人旅行者が日本に来る前に最も期待していることは、日本食を食べることだといわれています。このニーズに応える形で、Bridgeは無償でSIMカードを提供し、それを利用することで訪日外国人客と日本の飲食店をマッチングします。

「Trip Free」のサービス内容

「Trip Free」は、訪日外国人旅行者に無料でSIMカードを提供し、店舗への誘導ごとに成果報酬を得る仕組みです。ユーザーは、配布されたSIMカードを通じて一定の通信量までは無償で使用でき、さらに「Trip Free」が提案する店舗を訪れたり、飲食やチケット予約を行うことで、追加のデータチャージを受けることができます。これにより、訪日外国人は円滑に観光や食事を楽しむことが可能となります。

既に実績を上げている

すでに、東京を中心に約10棟のホテルやホステルにSIMカードが設置され、約15,000人の訪日外国人客にリーチしています。このように、サービスは着実に展開されており、2018年には年間30万人の旅行者にサービスを提供することを目指しています。

経営陣の背景

代表取締役社長の松本雄介氏は2009年に株式会社サイバーエージェントに入社し、その後、広告プロダクトの立ち上げや事業責任者などを務めた後、2016年に株式会社Bridgeを設立しました。取締役の坂本理恵氏も同様に実績を持ち、リクルートやサイバーエージェントでの豊富な経験を生かして事業に貢献しています。取締役の染谷洋平氏も新規プロダクトの立ち上げを数多く手がけた実績があります。

今後に向けた取り組み

今後のBridgeでは、今回の資金調達を通じて開発体制や営業体制の強化を図るとともに、より多くの訪日外国人旅行者に向けたサービスの提供を行っていくことになります。これにより、訪日外国人の観光体験を向上させ、日本の飲食店との新たな関係を築くことを目指します。

株式会社Bridgeの今後の展開に是非注目していきたいところです。