日本金属が新たに開発したファイン・プロファイル
日本金属株式会社は、様々な金属に対応する冷間異形圧延製品を「Fine Profile(ファイン・プロファイル)」と命名し、商標登録をしました。この製品は、独自の冷間圧延技術と設備を駆使し、鉄系および非鉄系金属から構成され、主にお客様の製造過程でのコスト削減や高歩留まりを実現することを目的としています。
ファイン・プロファイルとは?
ファイン・プロファイルは、切削や研削などの従来の加工方法を必要とせず、異形断面に連続的に加工した製品の集合体です。特に、省資源化や省エネルギー面での貢献が期待されており、製造コストの削減につながる革新的な選択肢となります。また、環境負荷低減にも寄与し、『エコプロダクツ』として認証を受けています。
新たなニーズに応える技術
第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」の下で、「多様なニーズに適合する素材」や「最終製品形状に近い加工技術」をキーワードに製品開発が進められています。ファイン・プロファイルは、これらのニーズに応えるための一歩を提供するもので、今後の拡販が期待されています。
製品の特長
ファイン・プロファイルには以下のような特長があります:
1.
コスト削減 - 異形断面形状に加工することで、加工工程の数を減らし、廃棄物やコストを削減します。
2.
安定した品質 - 連続ロール圧延により高品質の製品を安定的に提供します。
3.
多様な意匠加工 - ロール表面のパターンを転造することで、特別なデザインや機能を施すことが可能です。
4.
柔軟な納入形態 - 様々な形態で製品を提供できるため、多様な顧客ニーズに応えられます。
5.
開発期間の短縮 - CAE解析を利用した設計により、開発コストと時間を削減します。
用途の多様性
このファイン・プロファイルは、さまざまな産業での利用が期待されています。具体的には、自動車部品、電気・電子部品、さらに建材用途などが考えられます。
具体的な用途例
- - 自動車用途: 駆動部品、ベアリング、エンジン部品など。
- - 電気・電子部品: コネクタ部材、二次電池用端子。
- - 建材: 点字鋲、特殊ファスナーなど。
環境への取り組み
日本金属は2050年のCO₂排出量のNet Zeroを目指しています。このファイン・プロファイルがもたらす環境負荷低減効果は、同社のエコプロダクツの一環として掲げられており、サステナビリティへの真摯な取り組みを反映しています。
結論
ファイン・プロファイルの開発は、切削工程を省略することで製造コストと環境負荷を大幅に軽減できる新しいアプローチを提供しています。各種産業におけるニーズに応える製品の登場が、市場に与える影響は計り知れません。日本金属株式会社の今後の取り組みに注目が集まります。