キリンと東大が共同研究、スリランカ紅茶農園の環境影響を評価

キリンと東京大学による新たな共同研究



キリンホールディングスと東京大学大学院新領域創成科学研究科は、スリランカにおける紅茶農園の環境的インパクトを評価するための共同研究を2025年6月から開始することが発表されました。これにより、紅茶農園が地域の生物多様性や生態系に与える影響を明らかにし、持続可能な農業の実践への理解が深まることを期待しています。

研究の背景と目的



今回の共同研究では、スリランカの紅茶農園を対象に、生態系調査が行われます。この調査では、現地の研究機関であるスリジャヤワルダナプラ大学の協力を得て、絶滅危惧種や固有種の確認、生物種の多様性、河畔エリアの重要性などが探求されます。2012年に発行された「スリランカ国家レッドリスト」に基づく評価を行うことで、絶滅の危険に瀕している動植物の生息状況を把握し、地域環境の保護に向けた対策を講じることが目的です。

調査方法と結果



調査にはドローンを用いた3Dマッピング技術が導入され、従来の方法に加え現地での実地調査も行われます。これにより、土地の構造や水の流れ、浸食リスクなど、より詳細な生態系の評価が可能となります。初期の評価結果では、176種類の植物と動物が確認され、そのうち12種は固有種であり、特に両生類においては高い割合が固有種で占められていることが分かりました。さらに河畔エリアの高い保水能力が確認され、これは生態系の健全性に不可欠な役割を果たしていることが示されています。

持続可能な農業への道



この共同研究の成果は、国際的な生態系指標の標準化にも活用される予定です。持続的な農業が環境に与える影響を評価する新たな基準を設けることにより、企業は自社のオペレーションやサプライチェーンにおいても自然環境を考慮した取り組みが求められる時代が到来しています。特に、環境への影響をトレーサビリティ確保を通じて把握することが重要視されています。

キリングループの取り組み



キリングループは、2007年からスリランカの農園で様々な活動を行っており、教育支援や農業の持続可能性を重視した取り組みが進められています。2024年12月には環境再生型農業に移行するためのツール「リジェネラティブ・ティー・スコアカード」を導入し、農園環境の改善を目指しています。このような取り組みは、地域の生物多様性を守るための重要なステップとなるでしょう。

東京大学の貢献



東京大学の森川研究室は、スリランカにおける社会基盤事業が地域にどのように影響しているのかを長年にわたり研究してきました。この研究は、スリランカ社会のウェルビーイングを向上させるための重要な知見を提供し、地域の発展に寄与しています。今後は、地域の環境問題や社会的課題に対しても更なる解決策を提案していく予定です。

この共同研究は、紅茶農園が地域生態系への重要な貢献を果たしていることを確認する一方で、持続可能な未来に向けた新たな道筋を切り開くものとなるでしょう。各種取り組みを通じて、企業と地域の共生が求められる時代において、キリンホールディングスと東京大学の協力は、未来志向の草の根活動の一環として注目されています。

会社情報

会社名
キリンホールディングス株式会社
住所
東京都中野区中野4-10-2中野セントラルパークサウス
電話番号
03-6837-7000

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