大阪大学の監修による脳活性化プログラム「iトレ」
現在、日本において高齢化社会が進む中、認知症予防に対する関心が高まっています。その中で、大阪大学が監修を行った脳活性化プログラム「iトレ」が、各地域での介護予防事業において確かな成果を上げていることが注目されています。
「iトレ」の具体的な取り組みと成果
株式会社COSPAウエルネスは、「コ・ス・パ」のブランド名で関西圏を中心に64店舗を展開するフィットネス企業であり、このプログラムは2021年より導入されました。特に重要なのは、認知機能をゲーム感覚で向上させることを目的としたトレーニング内容です。例えば、3分間画面を見るだけで認知機能を評価する「アイトラッキング」を使用し、さらにモーションセンサーを用いた全身を使ったゲーミフィケーション方式のトレーニングを実施しています。
実際に、2023年度の京田辺市での認知症予防教室に参加した38名の受講者の認知スコアが向上したのに加え、2020年から2023年の期間において、合計255名の参加者においても認知機能が維持または向上する傾向が見られました。特に記憶や判断力の改善が見受けられたのです。
高い満足度と参加者の声
「iトレ」プログラムに参加した多くの人が、非常に高い満足度を示しています。参加者アンケートによると、あたまの活性化に関して97%の人が、体力維持については95%がそれぞれの場合で役立ったと答えています。このプログラムは、理論的な基盤に加え、実際に効果を実感した参加者の多くが喜んでいることが示されています。彼らの声を聞くと、日常的に自分の運動習慣を見直し、他の運動の重要性を再認識するきっかけになったという意見も多く寄せられています。
社会的意義と今後の展開
「iトレ」はただのプログラムに留まらず、地域社会において重要な役割を果たしています。このプログラムは、特に認知症治療を受けている方やその傾向がある方を対象にした「いきいき脳活教室」として、社会参加の機会を提供し、体力やリテラシーを向上させるコミュニティとしての機能も担っています。
今後、COSPAウエルネスは一般介護予防から生活支援サービスまで、地域のニーズに応じた取り組みをさらに推進していく考えです。このように、単なる健康維持ではなく、認知症予防において社会の一員としての役割を果たすことが、今後も求められるでしょう。
会社概要
株式会社COSPAウエルネスは、大阪市に本社を構え、1981年からフィットネスクラブやスポーツ施設の運営を行ってきました。「健康づくり」をテーマに、各種講演やイベントも行っており、地域社会に密着した活動を展開しています。今後のさらなる成長とともに、地域住民の健康を守る貢献が期待されています。