岡山大学が中学校教員研修で3Dプリンタ技術を導入
2025年、岡山大学が中学校教員を対象にした3Dプリンタ技術の研修を実施しました。本研修は岡山県教育委員会の主導のもと、津島キャンパスにて行われ、教師たちが未来の教育に必要なスキルを学ぶ貴重な場となりました。
研修の目的と概要
今回の研修は、中学校の教職員を対象に、教育現場における技術的な資質と能力の育成を目指したものです。具体的には、技術指導の方法や評価方法について学ぶことで、教員の指導力を向上させることを目的としました。
講師陣と講義内容
岡山県総合教育センターからご依頼いただいた講師は、設計製作社会基盤技術課の堀課長、尾崎技術専門職員、藤本技術主任、及び安信技術専門職員の合計4名です。このメンバーは、3Dプリンタ技術に関する幅広い知識を持ち、参加者へ多くの実習と説明を行いました。
実施した研修内容
午前中は、3Dプリンタの技術についての説明が行われました。参加者は実際にAutodesk社のTinkerCADを用いて、3Dモデリングの実習を体験しました。
初めての3Dモデリングソフトを前に、多くの参加者が最初は戸惑いを見せましたが、すぐに慣れ、課題に取り組みました。実機を見学する時間には、多くの質問が寄せられ、参加者の理解が深まる有意義な場となりました。
午後の部では、里庄町立里庄中学校の教諭が自校での3Dプリンタ活用事例を紹介。参加者同士でのグループワークも行われ、互いの知識や経験を共有する機会が提供されました。
現場の反応と今後の展望
この研修を受けた教育者たちは、3Dプリンタの導入が進まない理由としてコストや不安感を挙げつつ、この貴重な経験から教材整備に向けたヒントを得たと語っています。
また、安信技術専門職員は、昨今の中学校技術教育に求められる多様なスキルについても言及し、研修を通して得た知識が子どもたちの教育に貢献できることを希望しています。
技術家庭科の重要性
岡山大学総合技術部の佐藤系部長は、「この分野の進展は激しく、教育における基本的な理解が失われがちです。今後も私たちの知識を地域に還元し続け、技術教育の質を高めていくことが重要です」と述べました。
岡山大学では今後も地域と連携し、技術研修の提供を継続する予定です。この取り組みが地域の教育の質向上に寄与することを期待しています。