生成AIの導入による医療現場の変革
2025年より、蘇生会総合病院(京都市伏見区)が導入した「ユビー生成AI」によって、リハビリテーションサマリーの作成時間が著しく短縮されました。この成果は、国際的な医学誌Cureusにも掲載され、医療業務における生成AIの有効性を示すものであります。
課題と背景
当院では年間約300件のリハビリテーションサマリーを担当しており、これまではセラピストが個々に作成していました。このプロセスには時間的負担や心理的障害が伴い、多くのセラピストが急な依頼に悩まされていました。従来の半自動化の試み(Excelマクロなど)でも限界があったため、さらなる効率化と標準化を目指し、生成AIの導入を決定しました。
成果の検証
研究では、導入前後の作成時間を比較し、驚異的な57%の短縮が確認されました。具体的には、作成時間の中央値が23分から10分に短縮されたのです。このデータは、16件の導入前と22件の導入後のサマリー作成に基づいています。さらに、これは療法士IDを考慮した線形混合効果モデルによる解析でも裏付けられました。
高い評価と心理的負担の軽減
システムの使いやすさを示すSUSスコアも高く、実際の現場で生成AIが受け入れられる可能性を示しました。スタッフからは「心理的な負担が軽減された」という声が多く、「サマリーを書くことが楽になった」とのフィードバックもありました。時間だけでなく、心理的な負担を減少させることができたのです。
担当者のコメント
「生成AIの導入は、単なる時間短縮以上の成果をもたらしました。スタッフが患者と向き合う時間を増やすことができ、チーム内での情報共有も円滑になりました」と担当者は語ります。AIはスタッフの専門性を置き換えるものでなく、業務を支援する道具であることを強調し、最終的な確認は必ず療法士が行う体制が確立されています。
未来の展望
蘇生会総合病院リハビリテーション科は、現在も音声入力による診療記録作成のトライアルや、リハビリ評価アプリの開発など、AI・デジタル技術の活用を進めています。今後も業務負担の軽減と医療の質向上を目指して、取り組みを加速させていく方針です。このように、技術の進化が医療現場の働き方を大きく変えていく未来に期待が寄せられています。