清酒体験で活性化
2022-02-04 13:00:05

大和郡山で清酒製造体験、城下町活性化の新たな試み

大和郡山で清酒製造体験、城下町活性化の新たな試み



大和郡山市が、酒造りと街の活性化を同時に実現する新しい取り組みを始めています。この市は令和2年12月に清酒製造体験特区として認定され、これを受けて中谷酒造が新たに「柳町醸造所」を設立しました。

清酒製造体験の特徴



柳町醸造所は、大和郡山の中心地である柳2丁目に位置し、近鉄郡山駅からも徒歩圏内。特に電車で訪れやすい立地にあり、観光客や地元住民が気軽に訪れることができる環境が整っています。この醸造所では、数十リットルという少量単位での醸造が行われ、新しい清酒が毎日搾られます。そのため、発酵中に生じる炭酸ガスが口の中で弾けるような鮮度抜群の清酒を味わえます。

醸造体験では、洗米から仕込みまでを手掛けることができ、参加者は半日程度のコースを通して清酒の深い世界を学びます。この時間には、酒造りの合間に城下町の散策も可能です。醸造体験後には、参加者は有償で醸造した清酒を試飲できる時間も設けられています。

地元商店との連携



柳町醸造所では、酒のアテは提供せず、周辺の店舗からデリバリーを受けるか、お持ち込みの形を推奨しています。これにより、城下町の店舗にも訪れてもらい、地元の商店街の活性化にも寄与する狙いがあります。

コロナの影響と再生の思い



現在、清酒の国内市場では消費量が著しく減少しており、特に50歳以下の世代においては清酒の割合が約2%にとどまっています。和食店の減少や家庭での米食も影響しており、今後の清酒の行く先が危ぶまれています。

コロナ禍により、清酒の出荷量が減少する中でも、この酒を未来に残したいという思いが中谷酒造を動かしました。

「清酒を身近に体験できる空間があれば、新しいファンを育てることができる」との希望から、柳町醸造所の建設に踏み切ったのです。地方都市の活性化にも寄与できればという思いも強く、大和郡山は近年観光資源としても注目されています。

文化イベントの開催



中谷酒造では、さらに地域の文化活動にも貢献することを目指しています。過去には米蔵で落語会を開催しており、今後は柳町醸造所でも多様な文化イベントが行われる予定です。各種団体のイベントにも場所を提供し、城下町が賑わうきっかけになればと考えています。

まとめ



大和郡山市の柳町醸造所は、清酒製造を通じて地域を活性化させる新たな試みです。地元の商店街とも連携しながら、観光スポットとしても期待される場所となるでしょう。そして、清酒に対する愛着と理解を深めるための場として、多くの人々に親しまれることが期待されます。

会社情報

会社名
中谷酒造株式会社
住所
奈良県大和郡山市番条町561番地
電話番号
0743-56-2296

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