株式会社SynecOは、独立行政法人国際協力機構(JICA)との間で、業務連携に関する覚書を締結しました。この覚書は、開発途上国の生態系回復や持続可能な食料生産を推進するための重要なステップです。共同署名には、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所や一般社団法人シネコカルチャーも参加しています。
SynecOは、豊かな自然環境と人間活動の共存を目指す『Synecoculture』という新しい農法を提案。. その特徴は拡張生態系の考え方に基づき、持続可能な農業を実現することにあります。具体的には、2024年度から農業生産性の向上と生態系保全の両立を目指す取組みが始まります。2025年度にはセネガルとカメルーンにおいて、実証活動を開始する予定です。
この活動では、農業の生産性を高めるとともに、バイオ多様性の回復や森林・土地の劣化防止に向けた具体的なプログラムが運営されます。また、2025年8月にはアフリカ開発会議で『生態系拡張アプローチからの提案』として、ネイチャーポジティブな社会の実現が議論される予定です。具体例としては、干ばつが深刻なセネガル地域の農地をSynecocultureの手法で改善し、水循環を向上させながら持続可能な農業を目指すという取り組みがあります。
カメルーンでは、カカオ農園の中層植生にSynecocultureを導入し、農家の生計向上を図ると共に、持続可能なカカオの生産を目指します。
JICAの伊藤部長は、三者が持つ農業と生態系構築に関するノウハウを結集し、開発途上国が直面する課題に取り組む意義を強調しました。また、SynecO社長の舩橋氏も、この連携に感謝の意を表し、持続可能な農業を実現するための協業による成果を期待していると言います。
Synecocultureは、自然環境と社会を持続的に結びつける制度構築とガバナンスの質を高めることが鍵だと言えるでしょう。今後、JICAのリーダーシップのもと、これらの取り組みがさらに広がり、国際的な活動として持続可能な社会の実現に寄与することが期待されます。結局のところ、この覚書によって、SynecOとJICAは国境を越えた持続可能な農業の実現に前進し、多様なパートナーとの共創を推進していくことになります。
これらの取り組みが、開発途上国の農業と環境保全の両立を実現するための中長期的な解決策となることを願っています。SynecOは、国際的な協力を通じて環境保護と食料生産の両立を強化し、持続可能な未来を目指します。