「さわれる検索」展望
2013-11-01 18:24:33
Yahoo! JAPANが推進する新なる「さわれる検索」プロジェクトの展望と未来
新しいインターネット体験「さわれる検索」とは
Yahoo! JAPANが発表した「さわれる検索」は、視覚障害者のための新しい検索体験を提供するプロジェクトです。この取り組みは、従来のテキストや音声によるインターネット利用から、「触覚」で情報を得ることを目指しています。具体的には、ユーザーが音声入力で指定したキーワードをもとに、3Dプリンタを使って実物の立体物を作成し、ユーザーがそれを触って体感することができる仕組みとなっています。この革新により、視覚に障害のある方々が新たな形で世界を認識する手助けができることを期待されています。
プロジェクトの実施状況
「さわれる検索」プロジェクトは、筑波大学附属視覚特別支援学校で9月20日から10月31日まで実施されました。この期間中、視覚障害を持つ生徒たちは90以上の異なる「触れる」経験を通じて、興味を持つ様々な物体を理解しことができました。生徒たちは、普段は目に目にすることができない形状を3D出力で確認することができ、自らの認識を深める貴重な機会として大いに活用しました。さらに、世界中から集められた約240個の3Dデータが用意され、実際に検索して触れることができるようになっています。
オープン化によるアクセスの拡大
Yahoo! JAPANは、この「さわれる検索」のアプローチをより広く普及させるために、作成した3Dデータとアプリケーションをオープン化することを決定しました。この取り組みにより、ほかの馴染みのない視覚障害の方々も、この技術を利用しやすくなるでしょう。また、筑波大学には「さわれる検索」マシンが寄贈され、さらに様々な学校への貸出が行われる予定です。
具体的な展開
1. 3Dデータの共有: 作成された3Dデータは、MakerBot社が運営する最大の3Dデータ共有サイトThingiverseで公開され、無料でダウンロード可能として、視覚障害者だけでなく一般の多くの方々にも利用されることを目指しています。
2. オープンソースアプリケーション: プロジェクトに用いられたアプリケーションは、GitHubでオープンソース化され、誰もが開発・改良に参加できるプラットフォームが提供されます。
3. 教育機関への普及: 「さわれる検索」マシンは筑波大学に寄贈された後、年度内にはさらに他の学校への貸出も予定されており、多くの学びの場で利用されることが期待されます。
未来への挑戦
このプロジェクトは、単なる検索機能を超え、情報の受取り方を劇的に変えようとしています。視覚的な制約にとらわれることなく、インターネットの可能性を最大限に引き出すことで、誰もが平等に情報にアクセスできる未来を創造することが狙いです。Yahoo! JAPANは、今後の展望についても注目を集め、一層の発展が期待されています。さらなる詳細はプロジェクト専用サイトで随時発表される予定です。
会社情報
- 会社名
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ヤフー株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー
- 電話番号
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