アートの歴史を深めるための必携書『ART SINCE 1900図鑑』
2025年9月、東京書籍株式会社から名著『ART SINCE 1900図鑑 1900年以後の芸術』の3刷目が発売されます。この書籍は、20世紀の初めから現代にかけてのアートの流れを包括的に解説したもので、世界屈指の美術史家5名による貴重な視点を反映しています。
秘められたアートの宝庫
本書は、ハル・フォスター、ロザリンド・E・クラウス、イヴ‐アラン・ボワ、ベンジャミン・H・D・ブークロー、デイヴィッド・ジョーズリットの5名の著者によって編纂されており、それぞれがアートのキーパーソンや動向を解説しています。特に英語圏では「オクトーバー派」と呼ばれるグループの中心メンバーであり、アートに対する独自の視点と理論を持つ著者たちです。
「ART SINCE 1900」の日本語全訳であり、800点を超える作品図版が収められています。ピカソの『アヴィニョンの娘たち』から始まり、絵画、彫刻、インスタレーション、パフォーマンスアートに至るまで、幅広いジャンルのアートを網羅し、モダニズムやポストモダニズムに関する論考も深く掘り下げられています。
誰にとっても価値あるアートの教科書
本書の構成には、5つのイントロダクション、130の年代順項目、41のコラム、2つの座談会が組まれています。さらに、用語集や参考文献、索引も完備されているため、読者はアートの流れを学ぶ上でのわかりやすいガイドとして活用できます。
また、具体美術協会や草間彌生、デイミアン・ハースト、アイ・ウェイウェイなど、現代アーティストに関する豊富な事例も紹介されており、アート好きにはたまらない内容です。
文献としての価値と楽しさ
この書籍は単なる教科書だけではなく、アートをより深く理解したい人々にとっても重要な資料となります。アートの歴史、流れを時系列で追いながら、各時代の特筆すべき芸術家や運動、思想を俯瞰することができます。それぞれのコラムや座談会は、専門家の視点からアートに関するさまざまな問いかけを提示し、読者に新たな視野を開くきっかけを与えてくれます。
専門家の声と編集者の取り組み
本書は、日本語版の編集にあたって有名な美術館の館長や大学教授たちが携わっており、彼らの経験と知識が集約されています。尾崎信一郎氏(鳥取県立美術館館長)、金井直氏(信州大学教授)、小西信之氏(愛知県立芸術大学教授)、近藤学氏(美術史研究者)などの名だたる専門家が、日本のアートシーンとも密接に関わる内容を展開しています。
2025年の秋に再びこの名著に触れることができるのは、アートの愛好家、学生、教育者など、広範な読者にとって大きな喜びとなるでしょう。アートの深淵に迫るための必携書として、ぜひ手に取ってみてください。
書籍の概要
- - 書籍名:ART SINCE 1900 図鑑 1900年以後の芸術
- - 定価:13,200円(本体12,000円+税10%)
- - サイズ:A4変型判・896頁
- - 発売元:東京書籍株式会社
- - 発売日:2025年9月