神奈川県が新たに推進するAI漏水調査技術
神奈川県は、漏水対策を強化するためにAIやIoT技術を利用した先進的な漏水調査技術の共同研究を開始することを発表しました。この取り組みは、技術の発展によって水道管の漏水に関する調査方法を革新することを目指しています。
共同研究の背景
水道の漏水は、多くの場合、長期間にわたって放置されると大きな問題に発展します。水資源の無駄遣いだけでなく、施設へのダメージや道路損傷など、様々なリスクを引き起こすことがあります。そこで、神奈川県企業庁は、この問題を解決するため、民間から漏水調査技術に関する提案を募りました。
その結果、2件の新たな提案が採択され、共同研究が開始されることとなりました。これに伴い、提案者との間で協定書を締結することが決まり、今後の進捗が期待されています。
共同研究の内容と提案者
1. 漏水音AI判定による漏水調査
この研究は、水道テクニカルサービス株式会社を代表とするチームによって行われます。AI技術を活用して、水道管から発生する漏水音を特定するシステムを構築し、従来の熟練技術者に頼らず効率的かつ効果的に漏水を調査することを目指しています。この実証研究は、令和7年7月から令和8年3月末までの約9ヶ月間にわたって実施されます。
2. AI管路劣化診断に基づく漏水監視
フジテコム株式会社が代表となる2番目の研究では、地域特性に応じた管路劣化状況を診断し、その結果に基づいて漏水監視センサーの最適配置を計画します。センサーによって漏水音が収集され、自動的に漏水判定が行われることで、広範囲の漏水を常に監視できるモデルの構築を目指します。この研究は、令和7年7月から令和9年3月末までの約2年半にわたって進められます。
協定書の締結式
これらの共同研究に際し、協定書の締結式が令和7年7月16日(水)の午後2時から、神奈川県庁新庁舎10階A会議室で行われる予定です。出席者には企業庁長や幹部職員、共同研究者らが名を連ね、研究のスタートを祝うことでしょう。
取材のご案内
このイベントはメディアに開放されており、取材を希望される方は、事前に連絡をする必要があります。プレスリリースや取材申し込みについては、神奈川県企業庁の指定の連絡先にお問い合わせください。
神奈川県によるこの取り組みは、漏水問題の技術的解決に向けた重要なステップであり、今後の水道管理に大きな影響を与えることが期待されています。新しい技術を活用することで、地域住民の生活を守るとともに、効率的な水道インフラの維持が図られるでしょう。