ロケット廃材を活かした「DEBRIS」スピーカーの誕生
このたび、&SPACE PROJECTが乃村工藝社グループと協力して、ロケット廃材を使用したユニークなスピーカー「DEBRIS(デブリ)」を発表しました。このスピーカーは、地球の資源をテーマにしたプロジェクト「noon by material record」の一環として開発されたもので、ロケットの燃料タンクをアップサイクルして作られています。
「DEBRIS」は、北海道大樹町の宇宙産業の中心地から取得したロケット燃料タンクを使用しており、無指向性の360°サウンドを提供します。この設計は、宇宙空間における重力のない状態を反映したものです。スピーカーの頂点には、金工作家の外山和洋氏が手がけた球形オブジェが配置され、地球の元素を使用した金属が有機的な形に生まれ変わっています。このデザインは、宇宙の神秘とロマンを表現しています。
音楽制作の新たな挑戦
また、特筆すべきは、アーティストGONNO氏が制作したオリジナル楽曲が流れることで、スピーカー「DEBRIS」の楽しさをさらに引き立てていることです。GONNO氏は、北海道大樹町でフィールドレコーディングを行い、風や波の音といった自然の音を取り入れて楽曲を組み立てました。この楽曲は、「DEBRIS」の音響特性を最大限に引き出すように丁寧に構成されています。
リリースパーティーの開催
「DEBRIS」のリリースを祝うイベントが、2023年6月27日に東京のCITANで開催されます。このパーティーでは、GONNO氏がDJとして出演し、観客と共に新しい音の旅を楽しむことができます。また、特別な視聴会やトークセッションも行われ、スピーカーの開発背景や音楽制作に関する興味深いお話を聞くことができる貴重な機会です。
タンクが旅してきた場所や制作過程を理解することで、参加者は「DEBRIS」だけでなく、宇宙や北海道の魅力にも触れることができるでしょう。
宇宙と素材をテーマにした新しい提案
&SPACE PROJECTは、宇宙ロケットの材料を多様なプロダクトに変換するアップサイクルプロジェクトであり、さまざまなクリエイターと共同で宇宙を身近に感じるデザインを生み出してきました。これまでにも「宇宙タンクベンチ」や「宇宙シェルフ」など、創造的で意義深いプロダクトが生み出されています。
一方、乃村工藝社の「noon by material record」は素材に焦点を当て、サステナブルな価値を創造する新たな視点を提供しています。この共同プロジェクトを通して、両者は廃材の新たな可能性を切り開いています。
「DEBRIS」が登場したことで、宇宙と地球の資源について考えるきっかけとなり、さらに多くの人々が宇宙産業やサステイナブルなプロダクトに関心を持つことを期待しています。本スピーカーはただの音響機器に留まらず、環境への配慮と未来への想像力を結びつける新たな象徴となることでしょう。
興味のある方は、リリースパーティーに参加し、DEBRISの音の世界を堪能してみませんか?