ispaceが栗田工業と手を組む理由
2023年10月6日、株式会社ispace(以下、ispace)は、栗田工業株式会社(以下、栗田工業)を割当先とする新株式の発行を発表しました。今回の第三者割当増資は、宇宙開発における両社の協力関係をさらに強化する重要なステップです。出資額は約20億円で、これによりispaceは2028年までに計画されているミッションの実現に向けた資金を得ることができます。
水資源技術の確立に向けた連携
栗田工業は、ispaceの「HAKUTO-R」ミッションにおいて、2023年からサポーティングカンパニーとして参画しており、2024年にはコーポレートパートナーとしての役割も担います。これにより、栗田工業の長年の水に関する技術と、ispaceの宇宙産業を支える力が合わさり、宇宙での持続可能な水資源の循環技術の確立に向けての歩みが加速されるでしょう。
特に、ispaceが目指す月面水処理実証試験装置に関する技術開発は、栗田工業の提供する超純水を基にした実証実験が行われる予定です。このような背景から、両社の連携は今後の宇宙事業において大きな影響をもたらすと期待されています。
次世代の宇宙ビジネスの基盤
ispaceは、2027年と2028年にそれぞれ打ち上げ予定のミッション3および4に向けた資金調達を果たし、借り入れだけでなく、リスクを軽減するためのエクイティ資金での資金調達を行います。これにより、すべてのミッションでの成功確率を高めるために技術と品質の継続的な向上を図ると同時に、競争が激化する宇宙市場での地位を確立されることでしょう。
代表者のコメント
ispaceの代表取締役CEO、袴田武史氏は「栗田工業様との連携は、特に水資源の循環技術において、持続可能な宇宙活動の基盤となることを確信しています」と述べています。また、栗田工業の水野誠氏も「この連携を通じて、宇宙での新たな価値創造を実現することを目指します」とのコメントを寄せており、双方の期待が高まっています。
結論
ispaceと栗田工業のパートナーシップは、月面事業実現に向けた新たな挑戦を促進し、持続可能な宇宙経済圏の進展に寄与するでしょう。今後の動向には要注目です。
詳しい情報は、ispaceの
IRサイトで確認できます。