がん治療は長期にわたることが多く、患者の生活の質(QOL)を維持することが治療の成功に直結します。その中でも、食は非常に重要な役割を果たし、単に栄養を摂取するだけでなく、日々を楽しむための大切な要素です。しかし、がん患者に適した食事、それが「ケトン食」と呼ばれる食療法で、この度、手軽に取り入れられるフリーズドライ製品として登場します。
2026年2月5日に発売されるこのフリーズドライケトン食は、株式会社ヘルスクリエイトと株式会社コスモス食品の共同開発によって実現しました。ケトン食は、糖質の摂取を抑え、脂質をメインに摂取することで体内でケトン体を作り出し、通常のエネルギー源である糖質の代わりに使う方法です。この食療法が、がん患者にどのように役立つかというと、がん細胞を抑えるとされる免疫や腸内環境への影響が期待されていることが、研究により示されています。
実際、この食療法は医師や管理栄養士の指導のもとで行われる必要がありますが、食材の計量や調理が複雑であるため、続けるのは容易ではありません。そこで、このフリーズドライ商品は「生活の中で無理なく続けられる」ことを目指して開発されました。ユーザーはお湯を注ぐだけで食べられるため、準備にかかる手間を大幅に減らし、調理が難しい体調不良の日でも安心して食べられます。
この新しいプロダクトの提供は、がん治療を受けている患者にとっての大きな福音と言えるでしょう。「おいしい」と感じる食事であれば、長期間にわたる食療法も続けられ、生活全体の改善を見込むことができます。開発にあたっては、医療面の知見とともに、コスモス食品のフリーズドライ技術が大きく貢献しました。
販売される商品は、スープや丼物、そしてこんにゃくご飯を含む、全9種類と多様なメニューが用意されています。これらは、がん患者に向けた特別な商品であり、まずはコスモス食品の公式サイトでの販売が予定されています。価格帯は2,300円からスタートし、手に取りやすい設定となっています。
がんと向き合う患者さんに向けて、ヘルスクリエイトの萩原圭祐代表は、食事療法の重要性を強調します。「美味しく、かつ続けやすい食事があれば、治療を支えながら日常の生活も大切にできる選択肢が生まれます。私たちは、そんな利用しやすい医療の形を目指しています。」と述べています。
ケトン食療法ががん患者に及ぼす影響や期待は大きく、今後どのようにこの取り組みが広まっていくのか注目です。がん患者が抱える食事の悩みを解決し、より良い生活の質を確保するための新しい選択肢として、多くの患者さんの日常に寄り添う存在になれることを願っています。