テュフズードが川崎重工業株式会社に、産業用制御システムに関するサイバーセキュリティ認証(IEC 62443-4-1:2018準拠)を発行しました。この認証は、重要な産業システムに対するサイバー攻撃がもたらすリスクを軽減するため、国際的な基準に基づいたものです。
サイバー攻撃は、プラントの停止や機器の故障など、企業に深刻な損失をもたらすだけでなく、生命や環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、産業システムの運用や制御を行うOT(オペレーショナルテクノロジー)のセキュリティ対策が不可欠です。
IEC 62443シリーズは、産業用制御システムのセキュリティを確保するために設けられた国際標準として、高い信頼性を誇ります。特にIEC 62443-4-1は、制御機器メーカーに求められるセキュアな製品開発ライフサイクルの要求事項を定めています。これに基づき、川崎重工のロボットディビジョンは、サイバーセキュリティに対する多層防御のアプローチを採用し、製品開発において脆弱性を含むセキュリティ面を確実に管理する体制を整えています。
テュフズードジャパンの発行したこの認証により、川崎重工は安心して市場に製品を投入できる環境を整えることができ、結果的にクライアントやパートナーへの信頼感向上にもつながります。テュフズードジャパンでは、認証やトレーニングなど多岐にわたるセキュリティ関連サービスを提供し、国内のOTシステムの安全性をさらに促進することに貢献していく意向を示しています。
IEC 62443シリーズは、産業用制御システムのさまざまな側面に関するガイドラインを網羅しており、その内容はリスクアセスメントから運用まで、幅広い範囲をカバーしています。具体的な規格には、セキュリティ要件やインテグレーション・メンテナンスサービスに関する要求事項が含まれており、企業が直面するさまざまな脅威に対応できる仕様が求められます。
テュフズードジャパンは1993年に設立され、150年以上の歴史を有する国際的な第三者認証機関の日本法人です。医療機器や産業機器はもちろん、自動車や食品、エネルギー分野においても、安全性の確保と海外展開の支援に携わっています。近年では、サイバーセキュリティや持続可能性、AI関連のサービスにも力を入れており、企業のニーズに応える多様なソリューションを提供しています。これからもテュフズードは、企業が求める安全で安心な社会の実現に向けた取り組みを続けていくでしょう。