RHトラベラーとACORN社、訪日中国人向けビジネス拡大を発表

先日、RHトラベラー株式会社は、中国・橡果国際有限公司（通称ACORN国際）との資本業務提携に関するビジネス戦略発表会を開催しました。この会議には、ACORN国際の海外事業最高責任者林漫氏と最高財務責任者何成宏氏が来日し、今後の中国通販市場に関する見通しや同社の事業戦略を発表しました。また、RHトラベラーの竹田浩社長も本提携を通じてのビジネス方向性を説明しました。

竹田社長は、RHトラベラーの既存のアウトバウンドビジネスに加えて、インバウンドビジネスへの積極的な拡大を目指す意向を示しました。具体的には、訪日中国人向けに『日本のお土産通販』や『海外お土産宅配サービス』を展開する計画です。この提携により、2010年度の売上高は27億円を見込んでおり、さらには2011年度には50億円を目指すという目標も掲げています。

特に注目すべきは、両社が共同で展開する事業の第1弾として、日本の旧正月「春節」に合わせて日本製品を供給し、ACORN社が販売する取り組みです。これにより、訪日中国人観光客に向けた市場開拓の足がかりとなることでしょう。

ACORN国際の林漫氏は、同社が1998年に設立以来、メディアを中心とした新商品販売やテレビ通販、データ分析とマーケティングを展開してきたことを強調しました。特に、ACORN社は2003年以降、中国のテレビ通販市場において業界首位の地位を維持し続け、2007年にはニューヨーク証券取引所に上場するなど、その成長は著しいものがあります。

現在、ACORN社のテレビ通販番組は46の全国チャンネルで放送されており、中国人口の約90％が視聴しているとされています。これにより、日々多くの視聴者に商品を提供しており、通販会員も1,000万人を超えています。また、20,000社以上の卸店を保有し、そのネットワークを活用して新たな市場への展開を加速する狙いです。

RHトラベラーは、ACORN社との提携を通じて、両社の持つ強みを組み合わせ、訪日市場における競争力をさらに高めていく考えです。竹田社長は、両者の温かい協力関係が新たな市場機会を生み出すと信じており、日中の企業協力と経済発展に寄与することを目指しています。

このようなビジネス戦略が成功すれば、訪日中国人の消費ニーズに応え、多くの日本の魅力を発信する手段となるでしょう。今後の両社の展開に目が離せません。