徳島の自然が生んだ新たなビールの挑戦
徳島県徳島市のシンボルである眉山。その美しい自然の中で咲く花から採取された天然酵母を活用し、地元の企業「セツロテック」が新たなクラフトビール「アザレアエール ~びざんの酵母~」を共同開発しました。この新ビールは、地域の豊かな資源を使ったあたらしい商品として、2024年2月10日よりクラウドファンディングプラットフォーム「READY FOR」での資金調達をスタートさせます。
プロジェクトの概要
今回のプロジェクトは、セツロテックが地域の特性を活かした自然派ビールを生産し、多くの人にその魅力を体験してもらうことが目的です。クラフトビール市場は最近活況を呈しており、全国に約700社存在し、360億円を超える規模に成長していますが、その中で差別化が求められる現代。このプロジェクトは、眉山の自然から採取した天然酵母を用いることで、他のビールと一線を画すアイデアの集結とも言えるでしょう。
天然酵母の探索プロセス
セツロテックは、徳島大学から派生したバイオ関連のスタートアップ企業で、これまで様々な生物の品種改良に取り組んできました。プロジェクトは、まず眉山周辺の花々や果物から300種類近いサンプルを集め、ビール製造に適した酵母を探すことから始まりました。この中から、ビール醸造に適したSaccharomyces cerevisiaeの6種類の酵母を抽出し、適合するものを選別しました。そして、地元のブルワリーである阿波麦酒と協力の下、幾度もの試作を経て、最終的にビールに最も適した酵母を2種選び出しました。
醸造から生まれたアザレアエール
改良された酵母を用いて作られたのが「アザレアエール」です。これはホッピーケルシュスタイルのビールで、徳島特産のすだちのピールが織り込まれています。爽やかで甘い花の香りが特徴で、すっきりとした飲みごたえに仕上がっています。プロジェクトを通じて皆様にこの特別なビールを提供し、たくさんの方にその風味を楽しんでいただきたいと考えています。
地域への貢献と展望
クラウドファンディングでの成功をもって、セツロテックは今後、クラフトビール醸造所向けに「天然酵母スクリーニングサービス」の開発を進める意向です。このサービスを利用することで、全国のブルワリーが独自の地域酵母を培養し、特色あるビールを製造することが可能になります。地域資源を活用したビール開発が進むことで、地域の魅力を引き出す商品が増えることが期待されます。
自然界から得た天然酵母を使ったこの新しい挑戦は、地元の活性化とともに、多くの人々に新たなビール体験を提供することを目指しています。クラウドファンディングをぜひチェックして、共にこのプロジェクトを支持し、徳島の自然とともに育まれた「アザレアエール」を楽しんでみてください。