大日本印刷が「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定
大日本印刷株式会社(DNP)は、2025年に行われる「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」において、2年連続で選定されました。この取り組みは、男女を問わず共働きや育児を支援する優れた企業を認めるものです。従来の「なでしこ銘柄」に新たに設けられたカテゴリーで、女性の活躍を中長期的に促進する観点から評価されます。
「Nextなでしこ」とは
「Nextなでしこ」は、経済産業省と東京証券取引所が共同で始めたものであり、特に両立支援に注力した企業を選ぶことを目的としています。近年、社会が変化する中で、男女問わず全ての社員がキャリア形成を行うことが大切だとされており、そのために必要な環境作りが評価基準となっています。
DNPの具体的な取り組み
DNPは、「人への投資」を重視し、013年には「人的資本ポリシー」を策定しました。ここでは、「社員を大切にすることが会社の成長をもたらし、ひいては社会の豊かさにつながる」との理念のもと、育児支援の数々の施策に着手しています。
男性育休100%宣言
同社は、2020年に北島社長が社内外に向けて「男性育休100%宣言」を行い、男性社員が育児休暇を取得しやすい環境の整備を進めています。具体的には、子どもが2歳になるまで育児休業の回数に制限がなく、初めの5日間は有給となります。これにより、最長45日間の育児休暇を有給で取得することが可能です。
働き方の柔軟性
DNPはフレックスタイム制や短時間勤務制、テレワークの導入を進め、社員の多様なニーズに応えています。また、ベビーシッターや保育施設の利用に際する費用補助も行っており、子育てと仕事の両立を積極的にサポートしています。
社内研修と意識の醸成
社員間のコミュニケーションを促進するための「アンコンシャス・バイアス研修」を実施し、無意識の思い込みを問い直すことからD&I(多様性と包摂)を推進。また、各組織でインクルージョン活動を推進するリーダーを「インクル上司Ⓡ」として位置づけ、取り組み事例を全社的に発信しています。
仕事と育児の両立を支援するイベント
DNPは「カンガルーの会」と呼ばれる仕事と育児の両立支援のセミナーを2004年から継続的に開催し、夫婦が共に育児に取り組むことを奨励しています。また「ダイバーシティウィーク」や「DNP Family Day」といった社内イベントを通じ、社員の家族を職場に招待し、コミュニケーションを深める取り組みも行っています。
成果と今後の展望
こうした取り組みの結果、DNPの男性育休取得率は2020年度の54.3%から2023年度には98.7%へと上昇しました。今後はさらなる取得数の増加を目指し、インクルージョンが自然と行われる職場環境を構築していく意志を強めています。DNPは今後も全社員が活躍できる社会の実現を目指し、さまざまな施策を推進していきます。