東金市の森林調査
2025-03-04 15:50:10

ドローンとAI技術を活用した東金市の森林調査プロジェクト

東金市における新たな森林管理手法



千葉県東金市で、ドローンによる空撮とAI解析技術を組み合わせた森林調査が実施されました。この調査は、森林管理の効率化やデータベース化を目指し、DeepForest Technologies株式会社(DFT)とNTT東日本-南関東が協力して行いました。

調査の目的



東金市では、1975年から1998年の間に大規模宅地開発を行い、その結果18ヘクタールの保安林を受け継いでいます。この保安林は、管理のために市職員が現地に赴かなければならず、多くの時間や人員が必要で、非常に管理が難しい状況でした。そこで、まずは森林の詳細なデータベースを作成し、適切な管理・整備方針を検討する必要がありました。

実施内容



この調査では、次のようなプロセスで実施が行われました。

1. ドローン空撮: 4800万画素のカメラを搭載したドローンが、対象の森林を高精細に空撮しました。

2. AI解析: 撮影した画像をもとに、DFTが開発した森林解析ソフトウェア「DF Scanner」を利用し、樹木ごとの樹種識別や樹高、胸高直径、幹材積の推定を行いました。このソフトウェアは約60種のデータベースを参照し、樹木を識別することができます。

3. 画像判読: 空撮した画像から隣地越境の判断や、サンブスギの溝腐病、倒木の状況を検証しました。

調査は日吉台と八坂台の具体的な地域で、2024年9月6日にドローンを用いて行われました。データ解析は調査終了後、10月21日までに実施されました。

調査の結果



ドローンによる空撮によって、従来人間が入ることが難しかった複雑な地形の森林も含め、1日で撮影が完了しました。その結果、樹種が識別され、さまざまな詳細データがデジタルデータベースに組織されました。ただし、今回の調査範囲では大規模な土砂崩れは確認されず、サンブスギの溝腐病や倒木についての判読には限界がありました。

今後の展望



調査の結果得られたデータベースを通じて、東金市は今後の森林整備方針を検討することになっています。また、適正管理を維持しつつ、新たな収入源としての森林クレジットなどの創出を目指しています。市民への森林整備に関する啓発活動も大切な要素として位置付けられています。

NTT東日本-南関東とDFTは、この経験を基に他の地方自治体への展開も検討しており、持続可能な森林管理の進展に寄与することを目指しています。こうした取り組みは、地域の自然環境の保全はもちろん、資源を最大限に活用するための重要な手段となります。


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会社名
東日本電信電話株式会社
住所
東京都新宿区西新宿3-19-2
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